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2021-05-23

【相撲編集部が選ぶ夏場所千秋楽の一番】照ノ富士、決定戦を制し4回目の優勝

1差で追う貴景勝が本割で照ノ富士を降し3敗で並んだ優勝決定戦は、冷静に貴景勝の動きを見て叩いた照ノ富士に軍配が挙がり、2場所連続4回目の優勝を決めた

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優勝決定戦
照ノ富士(叩き込み)貴景勝

十両は千代ノ皇と宇良が3敗で並んでいたが、千代ノ皇が敗れて勝った宇良が初めての十両優勝。約4年ぶりとなる幕内復帰を決めた。幕内は結びで貴景勝が照ノ富士に勝てば決定戦となり、遠藤も勝っていれば巴戦となったのだが、遠藤は正代に敗れて初優勝の夢は潰えた。

迎えた結びの一番。時間いっぱいとなり観客からは大きな拍手が巻き起こる。立ち合い低く当たった貴景勝はすぐに体を開いて突き落とし。照ノ富士は足が送れず土俵に飛び込んだ。これで両者が3敗で並び、優勝決定戦に持ち込まれた。照ノ富士は過去に3回決定戦に進出し、すべて敗れている。貴景勝は1勝1敗。追いついた貴景勝が有利かと思えた。

番付上位の貴景勝が東に回り、迎えた決定戦。照ノ富士は立ち合いから廻しを取りにいかず、右からカチ上げて離れた状態から右差しを狙う。貴景勝も一気に前には出ず、様子をうかがうような感じで足が止まった。照ノ富士の右差しを嫌って土俵際まで下がった貴景勝が逆襲に転じるところ、照ノ富士は冷静に相手の動きを見て叩くと、貴景勝はバッタリと落ちた。これで照ノ富士は2場所連続4回目の優勝。関脇からの連続優勝は双葉山以来となる。

「いつも決定戦では負けているので、一生懸命頑張ってよかったです。(本割で)負けている以上、もっと稽古して頑張らないといけないなと思った。今場所は悪い部分もあったけど、まあよかったかなと思う。一日一番のつもりで毎日取って、それが優勝につながった」と照ノ富士。

前回、大関に在位したときは優勝できなかったので、大関として初優勝となる。「大関では初めてなので、いつもよりうれしかった」と語る。これで来場所は綱取り場所となる。「横綱はなりたいと言ってなれるもんじゃない。なれなくてもいいから一生懸命やる。いつ何があるかわからないから、すべてを出し切って引退したいなと思う」と、自身のヒザの状態から長くは取れないと自覚している。

「今までどおりじゃダメだと思うので、自分の力を振り絞ってこれまで以上に努力したい。次の場所が始まるまで準備していきたい」と綱取りへの決意を語った照ノ富士。

次の名古屋場所はオリンピックの関係で通常より1週間早い7月4日に初日を迎える。照ノ富士の綱取り、進退を懸けて白鵬も出場する。あと三役で連続二ケタ勝利の髙安の大関返り咲きなるか、宇良の幕内復帰など、話題盛りだくさんの場所となりそうだ。

文=山口亜土

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