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2021-06-09

井上尚弥がラスベガスへ出発。「ライバルたちにアピールする試合をします!」

さあ、出発だ! 自身の入場曲名と同じ「Departure」をバックに

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 6月19日(日本時間20日)、アメリカ・ラスベガスでIBF指名防衛戦(V3戦=対マイケル・ダスマリナス=フィリピン)&WBA5度目の防衛戦を行うWBAスーパー・IBF世界バンタム級チャンピオン井上尚弥(大橋)が9日夕方、羽田空港から現地に向かって出発。その前に、WOWOWによる代表取材に応じた。以下はそのインタビュー(一部編集)である。


――出発に際して、いよいよという感じですか。
井上 あと10日……徐々にという感じですね。アメリカに行ってリラックスして残りの体重調整をするつもりです。

――もちろん、良いコンディションがつくれたわけですね。
井上 ベストですね。あとはラスベガスで微調整するぐらい。あちらでは追い込んだトレーニングはする必要はないですね。

前日(8日)は、従兄・浩樹と12ラウンドのマスボクシングで国内練習を打ち上げた 写真提供_大橋ボクシングジム
前日(8日)は、従兄・浩樹と12ラウンドのマスボクシングで国内練習を打ち上げた
 写真提供_大橋ボクシングジム


――減量は順調ですか。
井上 もう半分以上は落としているので問題はありません。(減量は)あと4kgぐらいです。

――4回目の海外ファイトですね。
井上 環境も慣れましたね。

――その後、ダスマリナスの映像はチェックしましたか。
井上 ちょこちょこ見ました。毎回、ガッツリ見るほうではないので、今回もさらっと見てイメージを掴んだ程度です。以前とイメージは変わらないけれど、一つひとつ、打ってくるパンチの癖であるとか、どんなパンチを多用して試合を組み立てるのかとか、そんなところをチェックしたぐらいです。

――ラスベガスでの有観客試合。イメージはできましたか。
井上 なんとなくは……。ラスベガスでの有観客は初めてですが、ロサンゼルス(カーソン)、グラスゴーなど海外のお客さんの雰囲気は味わってきているので。

――今回の試合、IBF1位を相手に自分なりに課しているノルマはありますか。
井上 判定はないだろうと。グダグダ判定まで行っているようだと、そのあとの統一戦に向けてまったくアピールできないので。まずは、勝ちを手にすることが大前提ですが、そのなかで見せるところは見せると。

――長身サウスポーの攻略法は頭に入っていますか。
井上 頭のなかにはあります。あとはリングに上がってからですね。

――今回の試合のカギを挙げるとしたら。
井上 左のジャブですね。本来、サウスポーがやらなきゃいけないことを僕がやるということです。

――見る側は、どこに注目すればいいでしょうか。
井上 やりたいことはけっこうあるので、その一つひとつに注目してほしいですが、今回はサウスポーが相手なので、いつもとは違った戦い方になると思います。たとえば、前の手の潰し合いであったり、互いの前の足がぶつかったりもすると思うので、そこに関しての駆け引きなど。オーソドックスの選手と戦うときとは考えることがガラリと変わるので。

“TEAM MONSTER”第1陣は、父・真吾トレーナー、拓真、浩樹。大橋秀行会長ら第2陣は16日に出発予定
“TEAM MONSTER”第1陣は、父・真吾トレーナー、拓真、浩樹。大橋秀行会長ら第2陣は16日に出発予定

――いま現在、自信と不安はどの程度のバランスなのでしょうか。
井上 自信しかないです。100。でも、不安がゼロといったらウソになるかな?
いまはまだ、パンチが相手に当たらないという想定なので。相手が長身のサウスポーなので、いまは距離が掴めていないというイメージでいます。あとはリング上で向かい合って、いつもどおりの感じ方になると思います。

――ところで、ノニト・ドネアのWBC王座奪取(日本時間5月30日)は刺激になりましたか。
井上 やっぱり刺激になりましたね。強いという感じ。でも、僕と戦ったときよりも強くなったかというと、それは違うかな。相性もありますからね。
でも、(ノルディーヌ・)ウバーリを相手にああいう倒し方をしたということは、ドネアが十分に仕上げてきたということで、いろいろ考えて対策を練って試合をした結果だと思います。

――以前は「ドネアとの再戦は必要ない」と言っていましたが、心境に変化はありますか。
井上 でも、あの勝ち方をしたら、(再戦への)興味は湧いてきました。それに、4団体統一のために必要なベルトを持っているので、戦う意味ができたということですからね。

――その前に、まずは今回のダスマリナス戦ですが、意気込みを。
井上 今回の試合に対してのモチベーションは、その次の統一戦に向けたものでもあるわけで、だからこの試合に対するモチベーションは高いものがあります。ライバルたちに向けて、しっかりアピールできる試合をしてきます。


※試合の模様は6月20日(日)午前10時30分からWOWOWプライムで生中継される。また試合前日の6月19日(土)には、『いよいよ明日 井上尚弥出陣!井上尚弥&中谷正義!世界へ羽ばたく侍ボクサー!』と題し、記者会見や前日計量の模様などの現地情報が無料放送される。
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