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2021-06-04

「当日の自分が楽しみ」──井上尚弥、19日ダスマリナス攻略に自信

「体は100%。あとは当日に気持ちを100%に」(尚弥) ※5月14日の会見より

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 あと2週間(6月19日=日本時間20日)に迫った2度目のラスベガス登場に向け泰然自若──。WBAスーパー・IBF世界バンタム級チャンピオン井上尚弥(28歳=大橋)が4日、オンラインで会見を行い、普段どおりの順調な調整ぶりを語った。

「いつもどおりです」──。どんな質問にも必ずついてまわる言葉。これがすべてを物語る。思い描いたトレーニングを、思いどおりにこなす。メニューの細部もイメージどおり。けれども、たとえなにか不測の事態が起きたとしても、惑うことなく軌道修正していける。試合ぶり同様、どんなことが起きようとも、どんな展開になろうとも、決して動じないところがなによりの強みだ。

 先週土曜(5月29日)にスパーリングは打ち上げ。「体調を含め、動きがよかった」(尚弥)から、普段よりもこなしたトータルラウンド数は多いという。現在は、マスボクシングをこなし、来週9日の離日まで調整。「体重調整とラスベガスに着いてからの調整。いまは体的には100%。あとは疲れを抜いて、当日に気持ちを100%に持っていくだけ」と話す。

記者の質問に軽快に応じたあと、尚弥はトレーニングに向かった zoom会見より
記者の質問に軽快に応じたあと、尚弥はトレーニングに向かった zoom会見より

 あらためて、長身サウスポーのダスマリナスとの対戦について、「距離感、突破口、ディフェンス面。いろいろと気をつけなきゃいけない。そして一発に気をつけながら崩していきます。攻め急がず、ゆっくりと調理していこうと思います」とマスク越しに微笑した。

 トレーニングに臨む際、そしてその最中、湯水のように湧いてくるイメージをきっちりとその場で整理していく能力に長けている。いわば“イメージ・モンスター”。そして、これまでの戦いでも、幾多のイメージと準備の中からピンポイントを探りあて、試合を決めてきた。

「自分はリングに上がって、感覚的につかんでいくタイプ。だから、リングに上がってみなきゃわかりません。でも、当日の自分が、自分でも楽しみです」──。もう、この言葉が聞ければ十分だろう。

文_本間 暁 写真提供_大橋ボクシングジム

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