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2021-06-23

19年前の6月23日、高山善廣とドン・フライが伝説の殴り合い!【週刊プロレス】

試合後のドン・フライと高山善廣

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 2002年6月23日「PRIDE21」さいたまスーパーアリーナ大会で高山善廣vsドン・フライの一戦がおこなわれた。

 当初はフライvsマーク・コールマンがメインだったが、コールマンが練習中にケイ椎を負傷。コールマンの欠場が発表されたのが6月12日。高山がPRIDE21への出場を表明したのは、そのわずか3日後の15日。高山の準備期間は8日しかなかった。

 高山はいつものようにトップロープをまたいでリングイン。フライと鼻がくっつきそうな距離でにらみ合って、ゴングが鳴るや、先にパンチを繰り出してきたフライに真っ向から応戦した。

 フライはレスリングの強豪でありながらも、プロボクシングでも2年のキャリアを持っている。そんなフライと高山は逃げも隠れもせずに正面から打ち合う。

 お互いに相手の首をつかみ、拳を交え合った。どちらも顔面はガラ空き。小難しい格闘技の技術論はそこに存在しない。

 ただひたすら殴る、殴る、殴る…。パンチのヒット数はボクシング経験者のフライが上回った。だが、高山は顔が腫れ上がっても前進を止めない。危険を恐れないノーフィアーなプロレスラーがそこにいたのである。

 高山はフライを投げてテイクダウン。顔面にヒザ蹴りを叩き込んで、再び殴り合いに持ち込み、フライのマウスピースを吐き出させた。この最大のチャンスで仕留めきれなかったのが勝敗に響いてしまう。

 最終的にフライにマウントを奪われるとタコ殴りに遭って、高山はレフェリーストップで敗北。格闘技の技術論で語ればメチャクチャな闘いだったかもしれない。しかし、19年経った現在になっても、屈指の名勝負として語り継がれる感動があった。

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