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2021-06-27

【ソフトボール】「常に『心は熱く、頭は冷静に』いたいんですけどね」東京五輪日本代表の原田のどか(1)

捕手の経験を生かした外野守備が評価されている日本代表の原田(写真/桜井ひとし)

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五輪でのソフトボール競技は2008年の北京大会を最後に正式種目から除外されていたが、2020年東京五輪で追加種目としての採用が決まり、強化を進めてきた。ソフトボール・マガジンWEBでは、3大会ぶりとなる東京五輪で金メダル獲得を目指す15名の選手たちを、順々に紹介していく。

原田のどか(太陽誘電/外野手)
ワクワクを忘れずに(1)

外野から放たれる“レーザービーム”の送球は球界随一。課題だと話す打撃も、宇津木麗華ヘッドコーチからは「意外性があってチームに勢いを与えてくれる」と評価されている。攻守、そして明るいキャラクターで、原田のどかが日本を盛り上げる。(全文はソフトボール・マガジン7月号掲載)

捕手の経験を生かした守備力

──2017年からTOP代表に選ばれていましたが、その前から日本代表に入りたいと思っていましたか。

原田 太陽誘電に入団したときはすでにソフトボールが五輪競技から除外されていたこともあり、当時はそれほど意識していませんでした。15年にTAP-B代表に選ばれ、東京オリンピックで競技が復活すると決まってからだんだん思いが強くなりました。なので、18年の世界選手権のメンバーから外れたときは、これが自分の実力なんだと受け止めてはいたものの、悔しいし情けない気持ちでしたね。ただ強化指定選手にはまだ入れてもらえていたので、これから自分にできるのは一生懸命やることだと考えてやってきたことが、今につながったのかなと思います。

──代表として手応えを感じたときは。

原田 18年のアジア大会でもそんなにいい結果を残せたわけでもなかったし、手応えはずっとなかったです。もちろん守備には自信がありましたし、宇津木(麗華)監督も内外野関係なく守備は大切と言われていますけど、外野手は打つことも仕事だと思うので。それはチームにおいても課題です。

──昨季はリーグトップタイの4本塁打をマークしましたが、打撃力向上を目指して取り組んだことはありますか。

原田 私は打つときに力が入ってしまうタイプで、相手投手にもそういった力みが伝わってしまうところがありました。なので、宇津木監督からはスピードボールに対応できるような打ち方に変えていこうと言われて、力の抜き方や呼吸をしっかりすることなどを教えてもらったんです。そうやって投手の投げたボールの勢いを利用した打撃ができるようになったら、追い込まれてからも粘れるようになったり、誘い球やボール球には手を出さないようになりました。特に昨年はオーストラリア遠征での試合で呼吸など自分の課題を意識した打撃ができて、結果も残すことができた。それがリーグでの成績にもつながったのだと思います。

──守備についてはいかがですか。自信を持ったのはいつ頃からでしょうか。

原田 高校までは硬式野球をやっていて、小学6年生のころから捕手と外野手を務めてきました。太陽誘電でも3年目まで主に捕手で、4年目に本格的に外野手になったんですが、そのときに山路(典子)監督に言われたのが「外野手をするために捕手をやったと思ってもいいんじゃない?」。この配球ならここに落ちるなとか、打者の仕草を見てここに飛んで来そうだなといった捕手の経験を生かした守備ができていることが、自信につながっていると思います。山田(恵里)さんのように感性でパッと動けるのはすごいと感じますけど、私だけの感覚があるとも思うので、持ち味として出していきたいです。

──打撃でも守備でも、変化をポジティブにとらえて新しいことに挑戦されている印象を受けます。

原田 そう思うじゃないですか?(笑) 今は冷静だからこう答えていますけど、試合中などはすぐに周りが見えなくなってしまって、変化にもあまり対応できないタイプ。常に「心は熱く、頭は冷静に」いたいんですけどね。

──気持ちを落ち着けるための対処法はありますか。

原田 姪っ子、甥っ子の顔を思い浮かべることですね。今はまだ意味が分かっていないと思うんですけど、大きくなったときに記憶に残るようなプレーをしたいとずっと思っているんです。あと、ソフトボールをやっている少年少女のことも思い浮かべますね。そうすると自然に力が抜けて、結果ではなくて過程に意識を向けられるようになる。今はしっかりボールを追うことが大事だとか、相手投手に向かっていく姿勢が大切なんだといったことに目を向けられると、ボテボテのゴロでもヒットになったりするんです。そういうことが、少しずつですけど、できるようになってきました。(つづく)

【原田のどかPROFILE】
はらだ・のどか/ 1991年8月9日、岡山県生まれ。163cm57kg。右投右打。外野手。岡山南高-太陽誘電(2010年~)。小学3年生で野球を始め、08年に女子硬式野球ワールドカップで優勝。その後本格的にソフトボールに転向。太陽誘電では1年目から試合に出場し、高い守備力と走力で15年にTAP-B、17年にTOP代表に選出された。今季リーグ成績(5節終了時点): 11試合、39打席、6安打、0本塁打、0打点、0盗塁、打撃率.207

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