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2021-06-30

【ソフトボール】MORI ALL WAVE KANOYAの挑戦(3)

2020年12月に発足したMORI ALL WABE KANOYA(撮影/新甫條利子)

今季から日本女子ソフトボールリーグ3部に参入したMORI ALL WAVE KANOYA(モリ・オール・ウェーブ・カノヤ)。1部や2部経験者も多数在籍するチームは、前半戦を終えて無傷の5連勝と快進撃を見せている。どのようにしてチームが発足し、初めての日本リーグに挑んでいるのか。ソフトボール・マガジン5月号に掲載した記事を、3回に分けて紹介する(内容は2月取材時のまま)。

子どもたちがあこがれ
地域を盛り上げる存在に

 4月から監督と選手全員が森産業グループ各社で働くことになるが、業務はさまざまだ。西山は同グループが展開する『野鶴亭』という霧島市内の老舗旅館で受付業務を担当。中野は畜産業を営む『森ファーム』で牛の世話などを担当しており、竹原は自動車整備 工場で整備補助を務めている。
 それぞれ基本的には15時で終業し、 平日16時から練習を開始する。練習は主に、本社のある鹿屋市輝北町の中学校跡地グラウンドで行われており、練習メニューは池田監督と谷川、西山が話し合って決めているという。4月から加入する大学生と高校生も計8人い るため「若い選手にはいろいろな経験をさせて、育てながらチームを強くし ていきたい」と池田監督は語る。 中学ソフトボール界で全国4連覇という偉業を成し遂げた池田監督も、昨年12月に同校を退職し、今季から新たなステージへ挑戦することとなった。 日本リーグの監督として「1年目はリ ーグの戦い方を研究しながら、試合の中で課題を見つけ、私自身も一つずつ成長していけたらいいですね」と、結果を求めながらも、じっくりと足元を固める覚悟を見せる。
 今季のチーム目標は『3部優勝』だ。谷川は「全勝するつもりでいる」と力強く語る。
 それでも経験豊富な谷川には、リーグを戦う中での課題も見えている。 「シーズン中には、好調もあれば不調もあります。悪いときにガタッと崩れないようにすることが、私の役割だと思っています。落ちたときにどれだけ早くすくい上げられるか。できるだけ 早く這い上がれるように、選手兼コー チという立場の自分が精神的な部分を補いたいと思っています」


日本リーグ加盟のきっかけをつくった谷川まき。コーチ兼任捕手としてチームを引っ張る(撮影/新甫條利子)

 練習グラウンドには毎日、地元の誰かが見学に来ているそうだ。まるで親戚の子どもたちを見るような目で、彼女たちの練習を見守る姿は、鹿児島の人の心の温かさを象徴しているようだ。 明るく、元気な声で練習をしている彼女たちの姿もまた、地元に元気を届けているのだろう。
 クラブチームだったALSOKで監督を務め、プロ化に向けてスポンサー探しに奔走した、MORI発足の立役者・門倉部長もこう話す。
「チームが発足したことで、鹿屋市がある大隅半島からソフトボール界を盛り上げてほしいと思っています。地域の人たちに応援され、彼女たちが地域を盛り上げる存在になってくれることを願っています」
 子どもたちのあこがれとして、そして地域に夢と活力を与えられるチームとして、MORI ALL WAVE  KANOYAが日本リーグへの第一歩を踏み出す(おわり)。


チーム発足に貢献した門倉充部長。鹿屋市からソフトボール界を盛り上げてほしいと期待する(撮影/新甫條利子)

中野花菜選手、西山絵梨香選手の対談を掲載した
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取材・文/新甫條利子

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