大会3日目/7月26日(月)
女子57kg級芳田 司[コマツ]
YOSHIDA Tsukasa
「ナイーブで気が小さい。試合になると切り替わるとは思いますけど、本当に気は小さいんです」。ロンドン五輪金メダリストの松本薫と入れ替わって57kg級の第一人者となった芳田だが、リオ五輪翌年のインタビューではそのように自己評価するほど控えめな印象だった。
しかし17年に銀、18年に金と、世界選手権で結果を残してからは、畳の上でのパフォーマンスは常に堂々としたものに変化。19年の世界選手権では、ジュニア時代から好敵手として幾度となく戦ってきたデグチ(カナダ)に敗れたものの、試合内容では芳田にアドバンテージがあった。
「今は、思ったほどピリピリしていない。やるべきことは決まっているので、金メダルに向けてしっかり準備していきたいです」と芳田。泰然自若の構えで、その時を待つ。
◎芳田司の柔道スタイル特徴としては、バランスが良くて柔軟性が高く、立ってよし寝てよしの選手である。持ち味としては、スタミナには絶対的な自信があり、内股が最大の武器である。大外刈や大内刈などの足技、一本背負投や肩車など、状況に応じて幅広い攻撃力を持つ。
場面に応じて様々な技を繰り出す芳田の最大の武器は内股(写真/IJF)
Profile
よしだ・つかさ◎1995年10月5日生まれ/京都府出身/円心道場・相武館吉田道場/相原中-敬愛高-コマツ/156cm/左組み/得意技=内股/17・19年世界選手権2位、18年世界選手権優勝、18・21年ワールドマスターズ優勝、19年GSデュッセルドルフ優勝