1983年にイタリアのチェゼーナで誕生したテクノジム。今夏のEUROで優勝したイタリア代表を支えてきた。選手たちの間で特に好評だったのがランニングマシンとバイクマシンだったという。
サッカーの他にはF1のマクラーレン、フェラーリ、国際ヨットレースのアメリカズカップの選手たちをサポートする上に、20年前からオリンピックの公式パートナーでもある。

東京2020オリンピックの選手村にあるマルチファンクションコンプレックス内にあるフィットネスセンターにもテクノジムの器具が導入されている。


中を覗いてみると、トレーニング器具が見えてくる。

今年の東京2020オリンピックでは33競技が行われており、その多彩な競技すべてに対応できるだけのラインアップが揃っている。選手のトレーニング、スピード、強さ、パワー、バランス、柔軟性などすべてに対応。テニスやゴルフなどのスイングの解析などもできる。

実際にサポートしている選手には、スポーツクライミングで銅メダルを獲得した野口啓代(TEAM au/写真上)や、フェンシング男子エペ団体で金メダルに輝いた見延和靖(ネクサス/写真下)なども含まれている。

テニス界では錦織圭(日清食品)、ラファエル・ナダル(スペイン)といったトップ選手が愛用している。錦織はその充実したサポート体制に大いに満足しているようだ。
「テクノジムの協力で、自宅に素晴らしいジムができました。自分にとって完璧なジムを作るために、テクノジムは大いに力を貸してくれました。 製品だけでなく、ジムの設計も最高で、これからずっとコート上の自分の助けになると思います」(錦織)(※テクノジムHPより抜粋)
昨年はコロナ禍で、感染を広げる可能性が高いとされてジムが敬遠される雰囲気が強まった。しかし、そんな状況下でもテクノジムは大きな成果を挙げたという。ロックダウンされた中、自宅でトレーニングをしたいユーザーに向けて、自宅用の機器が非常によく売れたという。

日本の家は世界的には狭いが、1.5平方メートルの中に納まり、25種類ものトレーニングができる機材(上写真)もあり、広くない家でも十分な機器が置ける。

テクノジムのネリオ・アレッサンドリCEOはテクノジムを“フィットネスのアップル社”と表現する。アプリを用いたシステムですべてのトレーニングのデータを管理しているという。
自らもテクノジムの器具とトレーニングするアレッサンドリCEO
さらにアレッサンドリ氏は今後の展望を語った。
「今後、ホームフィットネスはどんどん成長していくはず。ジムとホームジムがハイブリッドな形で成長し、競合相手ではなくなる。仕事で帰宅が遅くなったら、あるいは一人で自分のトレーニングをしたいなら自宅でやる。もし、外で誰かと話したり、パーソナルトレーナーと一緒に取り組みたいなら外に出てジムでトレーニングする。レストランも今はデリバリーを使う人もいれば、レストランに出掛けてで食べたい人もいる。トレーニングも自宅とジム両方が共存していくのが、今後の未来だと思う」