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2021-08-31

【アメフト】シルバースター、後半にニューパワー躍動 2年ぶり実戦のパイレーツに圧勝

【シルバースター vs パイレーツ】第4Q、シルバースターRB川村がパイレーツのタックルを引きずりながら力強く突進しTD=撮影:小座野容斉

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アメリカンフットボールのXリーグ「X1エリア」は、8月29日、東西の2会場で開幕節の残り2試合を行った。アサヒビールシルバースターとペンタオーシャンパイレーツの一戦は、シルバースターがパイレーツに大勝した。

アサヒビールシルバースター○36-3●ペンタオーシャンパイレーツ
(2021年8月29日、富士通スタジアム川崎)

 互角の戦いだった前半から一転、若手が活躍したシルバースターがタッチダウン(TD)を量産して、パイレーツを圧倒した。
 第1クオーター(Q)最初のオフェンスシリーズで、パイレーツは着実に前進、5分に、K赤津裕之がフィールドゴール(FG)を決めて先制した。シルバースターは、初先発したQB田中大輔が最初のパスをインターセプトされた。その後もドライブは進んだが、得点には結びつけられず、0-3とパイレーツにリードされて折り返した。
【シルバースター vs パイレーツ】シルバースター先発QBの田中。京大時代からメリハリのあるプレーには定評があった=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】シルバースター先発QBの田中。京大時代からメリハリのあるプレーには定評があった=撮影:小座野容斉

 シルバースターは、第3Q最初のオフェンスでQB田中からWR南賢人にパスが通りTD、逆転した。次のドライブでもRB小峯正人がエンドゾーンに走り込んで追加点を挙げた。
 シルバースターは第4Q冒頭にK梅垣光理のFGで加点すると、4分にはRB川村洋志のTDで、リードを20点差とした。
 その後、シルバースターは交代した出口孔一、中山 文太という2人のQBもTDパスを決め、30点以上の差をつけた。
 昨シーズンは活動停止だったパイレーツは2019年11月以来の公式戦。前半は健闘したが、第4クオーターに集中力が切れた。

【シルバースター vs パイレーツ】主将の赤津(♯44)を中心に入場するパイレーツの選手たち。1昨年秋以来の公式戦となった=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】主将の赤津(♯44)を中心に入場するパイレーツの選手たち。1昨年秋以来の公式戦となった=撮影:小座野容斉

「2年で50人入れ替わった」若い力で大量点

 前半はちぐはぐなオフェンスで、スコアレスだったシルバースター。

 そのもたつきを有馬隼人HCは「今日一番、試合勘が無かったのは僕だなと思います。前半の(無得点の)責任は僕」と率直に語った。

 シチュエーションの整理が素早くできていない、フィールドが見えていないので判断が的確に出来ない。それが選手に伝染したという。

 状況を変えたのは「この2年間で65人中、ほぼ50人が入れ替わって、30代の選手が数えるほどしかいないチーム」という、若い力だった。

 第3Q冒頭のキックオフリターンで、RB川村洋志がスピードあふれる39ヤードの好リターン。さらにRB岩田和樹の力強いランで13ヤード前進すると、田中が技ありのTDパスをエンドゾーン右隅に決めた。今季新加入の3人の力で奪った初TDはチームに勢いをつけた。
【シルバースター vs パイレーツ】第3Q,RB川村がスピードあふれる39ヤードの好リターン=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】第3Q,シルバースターRB川村がスピードあふれる39ヤードの好リターン=撮影:小座野容斉


【シルバースター vs パイレーツ】第3Q,シルバースターRB岩田が13ヤードをゲイン=撮影:小座野容斉

【シルバースター vs パイレーツ】第3Q,シルバースターRB岩田が13ヤードをゲイン=撮影:小座野容斉

 次のドライブでも、田中が新人WR竹田朋生へ22ヤードのパスを決めてレッドゾーンへ侵入すると、3年目の25歳RB小峯がTDを奪った。

 試合を決定的にしたのは、第4Qの川村のランTDだ。インサイドを突いた川村はパイレーツのタックルを引きずりながら力強く突進。19ヤードをゲインしてエンドゾーンの中に倒れ込んだ。

 有馬HCは「後半は、相手のディフェンスの出方をあまり気にせず、とにかく自分たちが練習してきたプレーを出そうということでリスタートした。それがうまく回った」という。

 RB川村は、名古屋大、同大学院を出た「文武両道」。168センチと小柄だが、大学時代からスピードスターとして有名だった。名古屋サイクロンズ時代の2019年には237ヤード2TDという成績を残している。東京で仕事をすることになり、シルバースターに移籍したという。

 RB岩田は、2019年の法大主将。大型ながらスピードもあり、有馬HCは「エースになれる能力」と評価する。

 ベテランも存在感を見せた。2年前の春に、右足すねの開放性骨折という重傷を負ったWR林 雄太が復帰。3キャッチ41ヤードとチームで2番目のパフォーマンスを見せた。

【シルバースター vs パイレーツ】右すねの開放性骨折という重傷から2年ぶりに復活したシルバースターWR林=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】右すねの開放性骨折という重傷から2年ぶりに復活したシルバースターWR林=撮影:小座野容斉

 「選手生命を保てる可能性の低い大怪我だった。苦しみや、頑張りを、表面に出さないタイプの人間だけに、内実は、凄く苦しんだと思う。彼の力を借りたいし、今年のオフェンスのキーマンの1人だと思っている」と有馬HCは語る。
 
 X1 エリアの成績上位4チームが、来季はX1 スーパーに昇格する。大半のチームにとって、最上位リーグでプレーするまたとない機会が訪れた今季。

 有馬HCの持論は「エリアはスーパーよりも面白い」。

 「我々は今日、後半で大量点を取れたけれど前半は0点。アサヒ飲料もディアーズも凄く苦戦した。今季のエリアはそういう試合ばかりになると思う。」

 次は富士フィルムミネルヴァAFC戦。2年前に煮え湯を飲まされた相手との戦いに、一段と気を引き締めていた。

【シルバースター vs パイレーツ】パイレーツのQB西澤をパシュートするシルバースターLB山本。サイズとパワーを兼ね備えた期待のルーキーだ=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】パイレーツのQB西澤をパシュートするシルバースターLB山本。サイズとパワーを兼ね備えた期待のルーキーだ=撮影:小座野容斉

【シルバースター vs パイレーツ】パイレーツのQB西澤にプレッシャーをかけるシルバースターDL月性=撮影:小座野容斉
【シルバースター vs パイレーツ】パイレーツのQB西澤にプレッシャーをかけるシルバースターDL月性=撮影:小座野容斉

【小座野容斉】

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