close

2021-09-14

【NFL】心臓が悪くなるような波乱の連続、レイダースがオーバータイムでレイブンズを破る

【レイダースvsレイブンズ】オーバータイムで、レイダースQBカーからの決勝TDパスをキャッチしたレイダースのWRジョーンズ=photo by Getty Images

全ての画像を見る
米プロフットボール・NFLは現地9月13日に、ネバダ州ラスベガスでマンデーナイトゲームのラスベガス・レイダース対ボルティモア・レイブンズの一戦が行われ、延長オーバータイムの末にレイダースがレイブンズを破った。

ラスベガス・レイダース○33-27●ボルティモア・レイブンズ
(2021年9月13日アリージャントスタジアム)

 今季初のマンデーナイトゲーム。オーバータイムの熱戦をレイダースがものにした。

 第4クオーター(Q)5分、レイダースはRBジョシュ・ジェイコブスのランタッチダウン(TD)で17-17の同点とした。レイブンズは、RBラタビアス・マレイのTDランで再び勝ち越したが、レイダースも、QBデレク・カーがTEダレン・ウォーラーにTDパスを決めて再び追いついた。

 レイブンスは時間を使ってボールを進めると、名手Kジャスティン・タッカーが47ヤードのフィールドゴール(FG)を決めて勝ち越した。しかし、レイダースはKダニエル・カールソンが、第4Q残り7秒から55ヤードのFGを決めて同点とし、試合はオーバータイムに突入した。

 レイダースはオーバータイム最初のオフェンスで、ゴール前1ヤードに迫りながら、反則で罰退。その後カーが投げたパスをレイブンズCBアンソニー・エイブレットがインターセプトした。

 しかし、この後のオフェンスでレイブンズQBジャクソンがファンブルロスト、再び相手陣でオフェンスとなったレイダースは、QBカーがWRゼイ・ジョーンズにTDパスを決め、サヨナラ勝ちした。

ゲームが二転三転する中、冷静だったQBカー

 レイダースファン、レイブンスファンの双方の心臓が悪くなるような波乱の連続。レイダースWRジョーンズがパスをレシーブしてエンドゾーンに駆け込んだ時、現地の実況は「今度こそ、ほんとうのセレブレーション(勝利の祝福)だ」とアナウンスした。

 レイダースQBカーは、オーバータイムでレイブンズディフェンスの強烈なプレッシャーを受けて大きく下がりながら投げたパスが2本ともロングゲイン。特にWRブライアン・エドワーズに決めた33ヤードのパスは、いったんはTDの判定で、チームは全員サイドラインから飛び出して抱き合って喜んだ。

【レイダースvsレイブンズ】=photo by Getty Images

 しかしオフィシャルレビューの結果、エドワーズがエンドゾーンに飛び込む前に、タックルされてボールデッドになっていたとして判定が覆り、残り1ヤードもない地点からゴール前オフェンスとなった。そこでレイダースにミスが出る。ルーキーのOLアレックス・レザーウッドがフォルススタートで5ヤード下げられた。

 レザーウッドは、昨年のアラバマ大全米優勝の中心選手で、カレッジ屈指のOLだったが、NFLでは未熟な1ルーキーに過ぎない。このミスで、レイダースはパスを余儀なくされた。エンドゾーンのWRウィリー・スニードを狙ったカーのパスが、レイブンズの選手のヘルメットに当たり、バウンドしたボールをレイブンスのエイブレットが、しっかり捕球した。

 劇的勝利のはずが一転して最悪の結果に。しかし、レイダースディフェンスが踏ん張った。レイブンズQBジャクソンをコンテインして動きを止めると、ボールをかきだしてリカバーした。

 レイダースは敵陣27ヤードでのオフェンス。ランで1プレー後、キッキングチームを入れてFGを狙ったが、セットに手間取ってディレイ・オブ・ザ・ゲームの反則。5ヤード下げられてしまう。

 サードダウンでオフェンスを再びフィールドに戻すドタバタを演じたレイダース。サイドラインのボーンヘッドと言ってもよいが、QBカーは冷静だった。前回のドライブと同様に、レイブンズのパスラッシュで大きく下がりながら、ダウンフィールドをしっかり見て、ワイドオープンになっていたジョーンズを見逃さずに勝利のパスを決めた。

【レイダースvsレイブンズ】=photo by Getty Images

 レイダースは第4Q途中まで、9回のオフェンス中6回がパント、1回は4thダウンギャンブル失敗と、絶不調だった。QBカーは、パス435ヤード2TDだったが、終盤に近付くにつれて調子を上げた。第4Q3分以降に242ヤード2TDを記録した。

 第4Q最終盤でも、残り時間35秒でタイムアウトが無い厳しい条件の中、カーが2本のパスを決めて攻め込み、同点FGのお膳立てをした。レイブンズディフェンスが外のパスをケアする中で、フィールド中央のパスをしっかり通し、直ぐにスパイクして時計を止めた。

【レイダースvsレイブンズ】=photo by Getty Images

 カーはレイダースのエースQBとなって8年目の30歳。プロボウル3回選出、直近3シーズンは連続してパス4000ヤード以上という実力者ながら、オフには毎年のようにQB補強の話が出る。それは通算110試合先発で47勝63敗と、パス能力が試合の勝敗に結びついていないからだ。

 目まぐるしい展開に振り回されながら、自分を失わずに勝利を決めたカー。この日のようなパフォーマンスがコンスタントにできれば、レイダースは次のQBを探さなくなるのかもしれない。

【小座野容斉】

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事