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2021-09-21

【NFL】「尖ったQB対決」ジャクソンがマホームズを制する ルーキーQBウィルソンには「意地悪」ベリチックの洗礼…第2週の結果

◆レイブンズ 36-35 チーフス 気迫のランで、チームを勝利に導いたQBジャクソン=photo by Getty Images

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米プロフットボールNFLは、現地9月19日(日本時間20日)、全米各地で第2週の14試合が開催された。注目のサンデーナイトゲーム、チーフス対レイブンズは、レイブンズがQBラマージャクソンの活躍で、第4クオーターに逆転勝ち。チーフスのパトリック・マホームズは、エースQBとなって4シーズン目で、9月のゲームで初黒星となった。今春のドラフト1巡QB同士の対戦となった、ペイトリオッツ対ジェッツは、マック・ジョーンズを擁するペイトリオッツが、ザック・ウィルソンのジェッツに完勝した。
 現地9月20日のマンデーナイトゲームは、パッカーズがライオンズを破った。
 開幕から2週で、負けなしのチームは32チーム中7チームとなっている。そのほか、注目のカードや選手を中心にまとめた。(写真は全てGetty Images)

◆レイブンズ 36-35 チーフス
 2018年のマホームズ、2019年のジャクソンと、共にNFLのMVPを、デビュー2年目の23歳で受賞した、リーグ屈指の「尖ったQB」の激突は、見ごたえのある戦いとなった。
 チーフスは、開始早々に、ジャクソンからインターセプトリターンタッチダウン(TD)を奪って先制。その後チーフスがリードしては、レイブンズが追いつく形で、21-17とチーフスリードで折り返した。
=photo by Getty Images

 両チームが1本ずつパスTDで加点した後の、第3クオーター(Q)8分、チーフスはマホームズからTEトラビスケルシーに46ヤードのTDパスで差を11点差として終盤戦へ突入した。
 劣勢に奮起したレイブンズディフェンスは、第3Q残り2分でマホームズのパスをインターセプト(INT)。このチャンスに、ジャクソンはキーププレーでTDを奪うが、2ポイントコンバージョンは失敗する。
 レイブンスディフェンスの勢いは止まらず、次のチーフスの攻撃をパントに追い込むと、オフェンスはジャクソンのランを中心に、ゴリゴリと進んでチーフスのゴール前1ヤードに迫った。
 そして、ジャクソンがエンドゾーンに飛び込んで逆転のTD。2ポイントはまたも失敗したが36-35となった。チーフスの反則も含めた15回のプレーで8分2秒を消費し68ヤードを進んだ、レイブンスオフェンス、この試合の白眉だった。
 レイブンズディフェンスは、次のチーフスオフェンスでファンブルフォース。回ってきた最後のオフェンス。1点リードで残り1分5秒の1ヤード4thダウンギャンブル、ジャクソンはQBキープで2ヤードを奪い、チーフスの希望を断ち切った。
 対チーフス4戦目で初勝利のジャクソンは、ラン107ヤード2TD。一方のマホームズは、パス343ヤード3TD1INT、レーティング131.5というスタッツだったが、ゲーム終盤は、ジャクソンの気迫に飲まれた形となった。
=photo by Getty Images


◆ペイトリオッツ 25-6 ジェッツ
 今春のドラフトで、ジェッツから全体2位指名のザック・ウィルソンと、ペイトリオッツから全体15位指名のマック・ジョーンズ。NFLの次世代を担うと期待されるエリートQB同士の戦いは、ジョーンズの勝利となった。
 ウィルソンは、試合開始から2ドライブ連続でインターセプト(INT)された。ペイトリオッツはフィールドゴール(FG)とTDに結び付けて10点を奪った。
 前半だけで3INTのウィルソンは、後半に入って最初のオフェンスでも味方の反則で20ヤード罰退する状況の中で、またしてもINTされる。ペイトリオッツはこのチャンスもTDに結びつけた。ペイトリオッツはその後も得点を重ね、危なげなく逃げ切った。
 ウィルソンは、パス210ヤード、TDなしで4INT、さらにペイトリオッツディフェンスの激しいラッシュで4サックを浴びた。相手QBを、精神的・肉体的に追い込むミーンなフットボールにかけてはNFLでも屈指のビル・ベリチックヘッドコーチ(HC)による「プロの洗礼」。アイドルスターを思わせるウィルソンの甘いマスクからは笑顔が消えた。
=photo by Getty Images
 ウィルソンのカレッジ時代の成績は傑出していたが、対戦相手には強豪校が少なく、一部のメディアや評論家からは、NFLの強いディフェンスと対戦した時の適応力を懸念されていた。
 ウィルソンはここまで2試合で10サックでリーグワーストとなっている。
 ジョーンズはパス186ヤードTDなしと、目立ったスタッツは残さなかったが、ターンオーバーやFGミスなどから得たオフェンスは必ず得点に結びつけるなど、冷静なクオーターバッキング。ベリチックHCから「ブレイディの後継者」として認められた力の一端をのぞかせた。

◆タイタンズ 33-30 シーホークス
前半終了時9-24と劣勢だったタイタンズだが、大黒柱のRB「キング」デリック・ヘンリーの圧巻の活躍で逆転勝ちした。ヘンリーはランで35キャリー182ヤード3TD、パスでも6キャッチ55ヤードと、シーホークスディフェンスを王様のように支配した。タイタンズオフェンスはトータル532ヤード、ファーストダウンは33回だった。
=photo by Getty Images

◆バッカニアーズ 48-25 ファルコンズ
スーパーボウル連覇を目指すバッカニアーズが大量48点を奪って、開幕連勝した。「不老の男」44歳1カ月で現役最年長QBのトム・ブレイディは、パス276ヤード5TDを記録した。一方で3回サックされ、通算では524回被サック。NFL最多のブレット・ファーブ(元パッカーズなど)の記録にあと1回と迫っている。
=photo by Getty Images

◆カーディナルス 34-33 バイキングス
共に尖ったオフェンスを持つ両チームの戦い。1点差、試合時間残り4秒でバイキングスが逆転をかけた37ヤードのFGをKグレッグ・ジョセフが失敗、カーディナルスは開幕連勝となった。カーディナルスQBカイラー・マレイは、パス400ヤード3TD、ランでも1TD。170センチのルーキーWRロンデール・ムーアは77ヤードのTDパスを含む7キャッチ114ヤードの活躍を見せた。
=photo by Getty Images

◆レイダース 26-17スティーラーズ
先週のマンデーナイトで劇的な勝利を収めたレイダースが、開幕連勝した。QBデレク・カーはパス382ヤード2TDと好調。スティーラーズQBロスリスバーガーは、レイダースを苦手としており、これで通算2勝6敗となった。スティーラー―ズは史上最高給のディフェンス選手となったOLBのT.J.ワットが股関節を痛めてゲーム途中で退いたのも今後の懸念材料だ。

=photo by Getty Images


◆パンサーズ 26-7-セインツ
パンサーズが完勝で開幕連勝。ジェッツから放出された元ドラフト1巡QBサム・ダーノルドが、この試合パス302ヤード2TDと本来の能力を発揮した。負傷から復帰のRBクリスチャン・マキャフリーも2試合でラン170ヤード、パスキャッチ158ヤードと活躍している。セインツのQBジェイミー・ウィンストンは、パス5TDの初戦から一転、TDなしの2INTとなった。
=photo by Getty Images

◆カウボーイズ 20-17 チャージャーズ
開幕戦でバッカニアーズに接戦の末敗れたカウボーイズが今季初勝利。Kグレッグ・ズーラインがゲームのラストプレーで56ヤードFGを決めた。ダラスは2人のRB、トニー・ポラードとエジキール・エリオットが合わせて180ヤードを走った。
=photo by Getty Images


◆ブロンコス 23-13 ジャガーズ
ブロンコスが開幕連勝。移籍のQBテディ・ブリッジウォーターが好調でパス328ヤード2TD、成功率は76%を超えた。今春ドラフト全体1位指名のジャガーズQBトレバー・ローレンスは2INT、パス成功率も42%。連敗スタートの「カレッジの名将」アーバン・マイヤーHCと共に、NFLの厳しさを味わっている。
=photo by Getty Images

◆ベアーズ 20-17 ベンガルズ
昨年の重傷から復帰のベンガルズQBジョー・バロウが、第4Qに3連続インターセプト、うち2本がリターンTDという大乱調。バロウはその後2TDパスを決めたが、差は埋まらなかった。古巣との対決となったベアーズQBアンディ・ダルトンは負傷で退場。引き継いだルーキーのジャスティン・フィールズもパスでは苦戦、ベアーズオフェンスには課題が残った形となった。

◆ラムズ 27-24 コルツ 
ラムズが競り勝った。第4Q、QBマシュー・スタフォードからWRクーパーカップにTDパスが決まって逆転。その後Kロドリゴ・ブランケンシップのFGで同点とされるが、ラムズもKマット・ゲイのFGで再び勝ち越し、コルツの反撃を振り切った。コルツは移籍のQBカーソン・ウェンツが両足首のねん挫で途中退場した。
=photo by Getty Images


◆ビルズ 35-0 ドルフィンズ
ビルズが地区内対決で圧勝した。ビルズは第1クオーターに2TDを奪うと、後半にも主導権を離さずに加点した。QBジョシュ・アレンは2TD1INT。ドルフィンズは序盤で、エースQBのトゥア・タゴバイロアが負傷で退場。その後はオフェンスが機能しなかった。


◆49ers 17-11 イーグルス
49ersがロースコアゲームを勝ち切った。ディフェンスが、イーグルスQBジェイレン・ハーツのパスを封じ込め、QBジミー・ガロポロがパスとランで計2TDを決めた。ハーツはランでは82ヤードを記録したが、パス成功率が第1戦の77%から、50%と急降下した。
=photo by Getty Images

◆ブラウンズ 31-21 テキサンズ
ブラウンズが今季初勝利。ニック・チャブとカリーム・ハントの2人のRBで、ラン34回156ヤード、タイムオブポゼッションで、テキサンズを10分以上上回った。テキサンズは、今季のスターターQB、タイロッド・テイラーが足を痛めて途中交代。テイラーの負傷が長引いた場合、本来のエースQBワトソンは登録のみのため、ドラフト3巡指名のデービス・ミルズが先発する可能性が高い。

=photo by Getty Images

◆マンデーナイトゲーム(9月20日)
◆パッカーズ 35-17 ライオンズ
昨年のMVP、パッカーズQBアーロン・ロジャースが本来の力を見せてチームを今季初勝利に導いた。第1週はパスのTDがなかったロジャースは、4TDを決めた。エースRBアーロン・ジョーンズはパスキャッチで3TD、ランで1TDの活躍を見せた。ライオンズのQBジャレッド・ゴフは、前半ロジャースと引けを取らない、パフォーマンスを見せたが、後半に封じ込まれた。
=photo by Getty Images

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