アメリカンフットボールのXリーグは、最上位の「X1スーパー」が来季から12チームに拡大するため、今季のみ特例でX1エリアから上位4チームが自動昇格する。10月23日から、終盤の第5節に突入する前に、X1エリアで昇格するのはどの4チームかを探った。
【意図は?】Xリーグ、最上位「X1スーパー」来季から12チームに エリアから上位4チームが昇格
昇格が濃厚なのは、現時点で2敗までの下記7チームとなる。
<4戦全勝>アサヒビールシルバースター、アサヒ飲料チャレンジャーズ、
<3勝1敗>ディアーズフットボールクラブ、電通キャタピラーズ、イコールワン福岡SUNS
<2勝1敗>警視庁イーグルス
<1勝2敗>富士フイルムミネルヴァAFC
そして、「自力昇格ライン」は5勝1敗で、4勝2敗の場合は、他チームの結果次第となる。この7チームのなかで3敗となると、可能性は皆無ではないが限りなく厳しくなる。
<シルバースター、アサヒ飲料>共に残り2試合で1勝すればよい。両チームは最終第6節で対戦するために、現時点で両チームのどちらかは昇格することが決まっている。
<ディアーズ>残り2試合を全勝し、5-1なら自力昇格、1勝1敗で4-2の場合は、他チーム次第。4チームが5-1となった場合に昇格不可となる。シルバースター、アサヒ飲料、電通もしくは福岡SUNS、警視庁の4チームが、同時に5勝以上する可能性がある。
<電通、福岡SUNS>第5節で勝って、最終節の両チーム直接対決で勝ったほうが5-1で自力昇格となる。4-2となったチームは、他チームの成績による。上記のように5勝以上が4チームの場合は昇格は不可となる。
<警視庁>残り全勝で5-1となり昇格の可能性。それでも、シルバースター、ディアーズ、アサヒ飲料の3チームが5-1となり、かつ電通、福岡SUNSのどちらかが5-1となった場合は昇格できない。順位決定方法(3)による。
第1節の富士フイルム戦が11月に繰り越されており、他チームと違い3試合が残る。4-2の場合は、昇格は不可となる。
<富士フイルム>残り全勝で、4-2となる。順位決定方法(2)もしくは(3)によって昇格の可能性が残っている、警視庁と同様に3試合を残している。
今後の7チームの勝敗が、前シーズン(2019年)の順位通りに決着した場合。シルバースター、ディアーズ、アサヒ飲料の「3強対決」が1勝1敗であれば、3強+「電通・福岡SUNS戦の勝者」。
3強が「2-0、1-1、0-2」と序列が付けば、3強の中から1チームが脱落する。
カギを握るのが富士フイルムだ。残り3試合は対戦順に、福岡SUNS、警視庁、ディアーズ。すべて昇格可能性を残すチームとの対戦となる。富士フイルム次第で、スーパー昇格争いは混とんとする。
富士フイルムは、第1節(警視庁戦)が繰り越し、第2節ではシルバースターに大敗、第3節はパイレーツに惜敗、第4節はBULLSに快勝した。序盤は、負傷によって満足に動けなかったQB鈴木貴史が復調してきている。エースRB廣澤達也とのコンビが復活すれば、オフェンスは上位にも十分通用する。
「X1は、スーパーよりもエリアの方が面白い」というのが、シルバースター有馬隼人HCの口癖だが、第5,6節はその言葉通り、目が離せない展開となりそうだ。
X1エリアの順位決定方法X1エリアの今季の順位決定方法は以下の通り。
(1)、リーグ戦終了時点での勝ち点
(2)、(1)で並んだ場合、当該チーム間の直接対決における勝敗
(3)、(2)で決着しない場合、当該チームの対戦相手の勝ち点数の合計
(4)、(3)で決着しない場合、当該チームが勝利した対戦相手の勝ち点数の合計
(5)、(4)で決着しない場合、抽選(当該チーム代表1名によるコイントス)
現在のX1エリアは12チーム。東、中、西の3地区に4チームずつ分かれている。レギュラーシーズンは1チーム6試合。そのため対戦は総当たりではなく、各チームの実力に見合った試合が割り当てられている。他地区の同順位チームの対戦が生じる。上位と下位では対戦強度に差はあるが、上記の通り、勝ち点や直接対決で決着しない限り、考慮はされない。