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2021-11-11

【ボクシング】元OPBF王者・小浦翼と4戦目の重岡優大が明日WBOアジアパシフィック王座決定戦

ともに自信を語った小浦(左)と重岡

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 明日12日、東京・後楽園ホールで行われるWBアジアパシフィック・ミニマム級王座決定戦12回戦は、同級2位・小浦翼(27歳=E&Jカシアス)対3位・重岡優大(24歳=ワタナベ)の間で争われる。11日、計量に臨んだ両者は無事にクリア(小浦は200gアンダーの47.4kg、重岡はリミットちょうどの47.6kg)。その後、試合に臨む意気込みをオンライン会見で語った。

文_本間 暁 写真提供_ワタナベボクシングジム

「早くリングに立って、試合をしたい。久々の試合、楽しみでしょうがない」。柔和な顔の小浦だが、早くも爆発寸前の状態のようだ。

「守るものができた。その強さを見せたい」(小浦)
「守るものができた。その強さを見せたい」(小浦)

 小浦は2017年7月にOPBF東洋太平洋同級王座を獲得すると、来月14日に2度目の世界挑戦(vs.WBO王者ウィルフレド・メンデス=プエルトリコ)に臨む谷口将隆(ワタナベ)らを退けて4度防衛。安定王者の道を歩んでいたものの2019年3月、リト・ダンテ(フィリピン)にまさかの12回TKO負け。その後は昨年2月下旬に復帰戦で3回TKO勝ちしたものの、コロナ禍の中、1年8ヵ月ぶりのリングとなる。昨年7月には第一子となる男の子が誕生。「守る存在ができたので強くいなきゃ」とモチベーションをかき立てている。

 一方の重岡は、「リングに上がれば、相手を倒すだけ」と、いまは落ち着いた表情。開新高校時代にインターハイ、国体、選抜大会等(いずれもピン級)4冠を制覇。拓殖大在学中の2018年全日本選手権ライトフライ級優勝を果たすというサウスポーのトップアマだった。2019年10月にプロデビューすると、2戦目で前出のダンテと対戦し6回判定勝ち。今年2月に堀川龍(三迫)と日本ユース・ライトフライ級王座を争い5回TKO勝利。その後返上し、弟・銀次朗が返上したこの王座に1階級下げて挑む。

「相手のイメージはあえて持たない。リングに上がってから」と重岡
「相手のイメージはあえて持たない。リングに上がってから」と重岡

「(重岡は)アマチュア上がりで上手い。気が強そう。プロの意地を見せて、(自分のペースに)引き込んでやりたい。以前の自分とはひと味もふた味も違う。これに勝ったら、どの団体でもいいから世界戦をやりたい」(小浦)

「相手のイメージは特に抱かない。リングに上がっての、その場の勝負。この後のボクシング人生に確実につながる大事な試合。長いラウンドは余裕。逆に12ラウンドやってみたいけれど、でも倒しに行きます」(重岡)

 軽快なフットワークとスピードあふれる連打が持ち味の小浦。プロ入りしてからというもの、弟同様、極力無駄な動きを抑えて、強打を叩き込むスタイルとなっている重岡。小刻みで速いリズムの小浦と、ゆったりとしたテンポの重岡は、実に好対照。動き回る小浦と、じっとその瞬間を待ち構える重岡という構図が想像されるが、小浦が自らの意思で動いているのか、はたまた重岡のプレスに動かされているのか。重岡が小浦を追ってプレッシャーを与えているのか、もしくは焦って追いかけさせられているのか。表面上の見た目とは違う、お互いの内実を読むのもまたこの試合の見どころとなる。

小浦:16戦15勝(10KO)1敗
重岡:3戦3勝(2KO)

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