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2021-12-09

【ボクシング】小原佳太がTKOで日本V2「来年は勝負かけたい」

TKO勝ちに笑顔の小原。日本は卒業し、世界ランカーとの対戦を希望した

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日本ウェルター級チャンピオン小原佳太(35歳=三迫)は9日、東京・後楽園ホールで同級3位の玉山将也(28歳=帝拳)とタイトルマッチ10回戦を行い、5回2分44秒TKO勝ちで2度目の防衛に成功した。

 開始早々、小原がぐいっと踏み込んで突き上げた鋭利な右アッパーカット。ガードの堅い玉山に対し、「今日はあれを狙っていた」と試合後に明かしたこのパンチは空を切ったが、リングを凍りつかせる迫力があった。

 ベテランならではの威圧感を示した小原は、タイトル初挑戦の玉山が「思ったより出てこない」と察知。早くもジャブで自分の距離を把握し、この回には相打ちのタイミングで放った右ストレートでダウンを奪う。その後も「前後左右、上下」と常にポジションを意識しながらワンツー、左フックにアッパーも織り混ぜた多彩な連打で圧倒。4回、右ストレートで玉山の左目上を切り裂くと、5回にはこの傷が悪化してストップとなった。

「本当は倒したかったが、勝てたので合格点」と、プロ30戦目を納得の表情で振り返った小原。日本中量級のエースも先月で35歳を迎えたが、世界への意欲は衰えていない。「来年は勝負をかけたい」という小原に、三迫貴志会長は「海外で世界ランカーと対戦するチャンスを探っていきたい」と応じた。

文/藤木邦昭 写真/小河原友信

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