close

2022-03-01

【ボクシング】藤岡奈穂子が世界フライ級王座統一戦。4月、WBC王者エスパルサと

46歳にして初の王座統一戦に臨む藤岡奈穂子(写真提供:竹原慎二&畑山隆則ジム)

全ての画像を見る
 WBA女子世界フライ級チャンピオンの藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)は1日にオンラインによる記者会見を行い、4月9日、アメリカ・テキサス州サンアントニオでWBC同級チャンピオンのマルレン・エスパルサ(アメリカ)と世界王座統一戦を行うのを発表した。

「残された時間が少ないのはわかっています。だから、濃い試合をしていきたい。一番強い相手と戦いたい」

 だから、エスパルサとの対戦が実現したのは心の底から嬉しいと藤岡は言った。もう11年間、女子軽量級のトップとして走り続けてきた。5階級制覇という偉業も達成した。しかし、同じ団体の正規王者と暫定王者での統一戦はあっても、他団体のチャンピオンと雌雄を決するのは今回が初めてになる。46歳にして訪れたこの統一戦はまさに望むところ。
昨年7月、ロサンゼルスでウルビナに快勝した藤岡(Getty Images)
昨年7月、ロサンゼルスでウルビナに快勝した藤岡(Getty Images)

「昨年、アメリカで勝った(スレム・ウルビナ=メキシコ=に判定勝ち)ことで今回につながったのだと思っています。エスパルサにも勝って、さらにその次に行きたい」

 アメリカで戦うことは、そのまま金銭などの条件の良さにつながる。WBAからは指名挑戦者との対戦をすでに指令されており、今回、王座統一に成功すれば、その指名防衛戦もアメリカで同等の条件が行えることにも期待を寄せる。
対戦相手のエスパルサは五輪銅メダリストの技巧派だ(Getty Images)
対戦相手のエスパルサは五輪銅メダリストの技巧派だ(Getty Images)

 対戦相手のエスパルサはロンドン五輪の銅メダリストで2014年の世界選手権優勝とアマチュアの実績もあり、知名度は高い。しかも、テキサス出身で、このイベントを主催するゴールデンボーイ・プロモーションズの所属選手でもある。

「不利な状況をひっくり返したら、どえらいことになる、と」

 まるまる逆風の環境も、自分で跳ね返す自信はある。

「エスパルサはまだプロ仕様ではない感じ。パンチを打ち抜く感じでなく、ポイントを稼ぐタイプに見えています。徹底して攻め抜いて、結果としてレフェリーストップに追い込めるような戦いにしたい」

 藤岡がエスパルサと対戦するイベントのメインカードは、SNSのフォロワーが1000万人に迫ったこともある超人気者ライアン・ガルシア(アメリカ=元WBCライト級暫定チャンピオン)の復帰戦(対戦相手はエマヌエル・タゴー=ガーナ)。会場のアラモドームは2020年暮れにサウル・アルバレス(メキシコ)がカラム・スミス(イギリス)と戦った時には7万2000人が詰めかけた。アピールする舞台としては申し分ない。

「あとに続く選手に背中を見せるためにも、派手な勝ち方をしたいですね」

 ざっくりとTKO宣言して藤岡は記者会見を締めくくった。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事