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2022-03-25

【しゅりんぷ池田のカード春秋】巨人の球団記録を持つ忘れじの名選手

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「久保さんが投げると外野に球が飛んでこなかった」

 毎年シーズン最初に発売される、前年限りで引退したプロ野球選手を特集したカードセット「惜別球人」が、2021年からジャンルをプロ野球のみからオールスポーツに広げ「惜別」として発売されました。サッカーの中村憲剛、大相撲の琴奨菊、豪栄道、ボクシングの八重樫東などもカード化され、さらに直筆サインカードも投入されています。

 31人が収録されているプロ野球選手の中で個人的に印象深いのが楽天の久保裕也投手です。同投手は村田修一、永川勝浩、和田毅、新垣渚、木佐貫洋など、いわゆる〝松坂世代〟の大卒選手がプロ入りした02年ドラフトの自由枠で巨人入り。大豊作と言ってよかったこの年のドラフトでも評価が高かった久保。同投手の無双ぶりを表すエピソードとして東海大の後輩・大松尚逸が「久保さんが投げると外野に球が飛んでこなかった」と語っていたほど。

 入団当初は先発を務め、03年に6勝、04年に7勝をマークしましたが、3年目の05年からは救援登板がもっぱらとなります。精鋭がそろう巨人の先発陣だけに、少しでも力が劣ると先発ローテーションの一角からこぼれてしまいます。このピッチャーは先発で粘り強く起用してあげれば、かなりの白星を残すのではと期待していてもジャイアンツではそれはかないません。過去の巨人の歴史の中でも繰り返されてきたことですが、久保も先発で活躍できたのではと思えて残念でなりません。

 中継ぎに回った久保は10年には79試合に登板して40ホールドポイントをマークしました。このシーズン79試合登板は現在も残る巨人の球団記録となったのです。
(週刊ベースボール2021年3月8日号 掲載記事再編)


BBM2021 スポーツカードセット 惜別 No.04 久保裕也(E)

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