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2022-04-28

【BBMカードコラム(#2022-04)2022BBMベースボールカード1stバージョン】BBM伝統の箔サインカード

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BBMカードの編集担当が自ら手がけたアイテムに込めた思いをお伝えする連載企画。
今回は「2022BBMベースボールカード1stバージョン」です。



日本独自のカード
 91年に初めてBBMベースボールカードが発売されて以来、主力商品としてカードファンから愛されてきた「BBMベースボールカード1stバージョン」が、今年から仕様を大幅に強化して、生まれ変わった。具体的な仕様強化についての詳しい内容は、ホームページで公開している新作情報をご覧いただきたいのだが、今回、個人的な一番のこだわりポイントはレギュラーの箔サインパラレルになる。

 1パックが400円、ボックスが8000円となり、BBMカードの価格帯では、チームパックと同列になった。発行部数が多い「1stバージョン」では、チームパックのような出現率でサインカードを封入することが物理的に難しい。その代わりに、どんなカードでお客様の皆さんに満足していただくのがベストかを考えたとき、最初に思い付いたのが、箔サインパラレルの強化だった。

 カラフルな色合いも楽しいレギュラーの箔サインカードは、日本のカードファンにとってはポピュラーなパラレル版だが、意外なことに海外メーカーではほとんど制作されていない。この日本独自のカードをより魅力的なものにすることで、トップス社の名物「リフラクターパラレル」のような人気カードに成長させることができないかと考えたのだ。

 BBMのプリントサインパラレルの歴史は古く、初登場したのは94BBMのプロモとして制作された巨人・長嶋茂雄監督だったようだ。「ようだ」というのは、当時はまだ私がBBM社にも入社しておらず、今も「スポーツカード・マガジン」のプライスガイド完全版とにらめっこしながら、この記事を書いているからなのだが、当時のカードリストにはプロモの記載はなく、現物のプリントサインカードで確認できた最古のものが、94BBMの長嶋監督だったという意味だ。

1994BBMベースボールカード No.466 長嶋茂雄(巨)プリントサイン版
1994BBMベースボールカード No.466 長嶋茂雄(巨)プリントサイン版

「プライスガイド」の記述によると、95BBMでゴールドサインをプリントしたパラレル版が初めて制作されている。種類数は各球団10名と、今年の「1stバージョン」よりも多く、全120種が約1パックに1枚の割合で封入されていたようだ。

1995BBMベースボールカード No.69 清原和博(西)ゴールドサイン版
1995BBMベースボールカード No.69 清原和博(西)ゴールドサイン版

 箔サインパラレルが初めて制作されたのが、05年の「1stバージョン」だ。当時はまだノンシリアルだったが、翌06年の「1stバージョン」で初めて金箔サインに100枚限定のシリアルが入った。さらに同年の「2ndバージョン」で50枚限定のホロ箔サインが追加され、ノンシリアルの銀箔、100枚限定の金箔、50枚限定のホロ箔と、今の「1stバージョン」まで続く、レギュラー箔サインパラレルの基本パターンが確立したことになる。

2005BBMベースボールカード1stバージョン No.116 ダルビッシュ有(日)銀箔サイン版
2005BBMベースボールカード1stバージョン No.116 ダルビッシュ有(日)銀箔サイン版

 私が「1stバージョン」の制作を担当したのは07年からだが、この時、銀、金、ホロの3段階の箔サインパラレルに加えて、初めて1of1パラレルを投入した。初代1of1には箔サインこそ押されなかったが、普通の紙では“世界に1枚のカード”のありがたみがないと考え、現在の「CROSS FOIL SINING」でも使用されているホロ加工を施して、さらに「The Only Card in the World」というロゴ箔を押した。また、同じレギュラーパラレルということでは、この07年からルーキーカード限定のパラレル版として、100枚限定の金箔押し版も制作されるようになった。このルーキーパラレルも段階を増やしながら、好評発売中の最新版まで続き、「1stバージョン」の基本仕様として定着している。

 箔サインパラレルが大きく進化したのが、08年だ。この年の「1stバージョン」から、1of1がスカイブルー箔サイン押しにグレードアップ。さらに金箔版とホロ箔版でもベースとなるカードのデザインを変更してみた。銀箔は従来通りの仕様だったが、金箔は背景をゴールド調に、ホロ箔は背景をブラック調に変え、よりコレクション性を高めようという狙いだった。

2008BBMベースボールカード1stバージョン No.329 田中将大(楽)スカイブルー箔サイン版
2008BBMベースボールカード1stバージョン No.329 田中将大(楽)スカイブルー箔サイン版

2008BBMベースボールカード1stバージョン No.218 ダルビッシュ有(日)金箔サイン版
2008BBMベースボールカード1stバージョン No.218 ダルビッシュ有(日)金箔サイン版

2008BBMベースボールカード1stバージョン No.004 上原浩治(巨)ホロ箔サイン版
2008BBMベースボールカード1stバージョン No.004 上原浩治(巨)ホロ箔サイン版


 さらに、10年からは25枚限定の赤箔サイン版を初めて設定。実はこの時、赤箔版の背景もレッド調にしようと考えたのだが、コスト面も考慮して、金箔、ホロ箔、赤箔は共通してブラック基調の背景デザインに統一した。

 12年の「1stバージョン」からは直筆サインカードが封入されるようになり、箔サインパラレルもマイナーチェンジする。これ以降はベースになるカードのデザインはすべて通常レギュラーと共通となったが、金箔、ホロ箔、赤箔は表面加工をマット調に改善し、箔サインの輝きがより引き立つように工夫した。

 その後は、15年から19年まで10枚限定の緑箔サイン版を追加された期間もあったが、20年からはボックス3枚の銀箔、100枚限定の金箔、50枚限定のホロ箔、25枚限定の赤箔という、現在も踏襲されている基本的な仕様を守ってきた。

 さて、今年から大きくパワーアップした箔サインパラレルは、新色のパープル箔(各10枚限定)とスカイブルー箔(1of1)が追加されている。レギュラー箔サインの1of1パラレルは13年以来、9年ぶりの復活となった。さらに、25枚限定の赤箔版以下は仕様が大幅に強化され、ベースになる紙に特殊なホロ加工を施した上に、カード表面にも硬質なグラスコーティングを重ねた。カード表面の独特なつやのある光沢、箔押しの鋭いエッジは、これまでの箔サインパラレルにはなかったもので、ぜひ実物のカードを手にとって、じっくりと鑑賞していただければと思う。

2022BBMベースボールカード1stバージョン No.127 福留孝介(中)パープル箔サイン版
2022BBMベースボールカード1stバージョン No.127 福留孝介(中)パープル箔サイン版

2022BBMベースボールカード1stバージョン No.195 佐々木朗希(ロ)スカイブルー箔サイン版
2022BBMベースボールカード1stバージョン No.195 佐々木朗希(ロ)スカイブルー箔サイン版


ネーミングも「グラスフォイルサイン」と名付けてみたが、いかがだろうか。ネーミングはともかく、この箔サインパラレルがカードファンの間で話題になり、定着していってくれれば、これほど嬉しいことはない。箔サインパラレル以外にもいろいろな工夫をしているので、ぜひ、「1stバージョン」の開封をお楽しみください。

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