3日、東京・後楽園ホールのメインイベントを前に、WBC世界ライトフライ級チャンピオンの寺地拳四朗(BMB)と東洋太平洋スーパーバンタム級チャンピオン勅使河原弘晶(三迫)が3分2ラウンドのスパーリングでグローブを交えた。
写真上=豪華スパーでリングを盛り上げた寺地(右)と勅使河原の両チャンプ
“テッシー”こと勅使河原にとり、この日は輪島功一スポーツジムから三迫ジムに移籍して初のお披露目。相手は4階級下とはいえ7度防衛の世界王者・寺地だったが、臆せず派手なパンチを連発した。ジムを巣立っても師匠とあがめる輪島会長直伝の「カエルパンチ」や「よそ見してパンチ」も繰り出して、稀代のショーマンぶりを存分に発揮。
もちろん寺地も黙ってはいない。勅使河原の右をもらう場面もありながら、天下一品のジャブをビシビシと浴びせ、2回には4階級上の世界3位をロープに詰めて猛攻。こちらもたっぷりと見せ場を作ってくれた。
豪華スパーを終えた後は、リング上で2人並んでインタビュー。寺地は「久しぶりのリングに懐かしさを感じました。こういうスパーは、緊張感があっていいですね。全力で倒しに行きました」と振り返った。今後については具志堅用高さんの13回防衛の記録を超えると改めて宣言。「いつ決まっても大丈夫なように練習しています」と次戦に自信を見せた。
勅使河原は「ほんとに(寺地は)4階級下ですか? これが世界チャンピオンなのかと。なんとか倒そうとカエルパンチを打ちましたが、通用しませんでした(笑)。試合だったら倒されてましたね」と寺地の強さを称賛。10月8日には移籍第1戦となる河村真吾(ミツキ)との4度目の防衛戦も決まっており「これからスターになる勅使河原を覚えておいてください」と、しっかりアピールしていた。
文◎藤木邦昭
写真◎菊田義久
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