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2019-11-13

【ボクシング】藤本京太郎が対戦するのは 次世代ヘビー級スーパースター筆頭候補

藤本京太郎(角海老宝石)が12月21日、イギリス・ロンドン・ハックニーウィックのカッパー・ボックスで対戦するWBO世界ヘビー級6位、ダニエル・デュボア(イギリス)とはどんなボクサーなのか。ここまで13戦全勝(12KO)の22歳は、イギリスのみならず世界から注目を集める新星だ。アクシデントさえなければ、いずれヘビー級のスーパースターになるのは確実という素材。試合はESPN+をとおしてアメリカにもストリーミング中継される。勝てば、藤本自身もそうだが、日本のボクシング界もまたこれまで経験のない巨大な夢を見ることになる。

写真上=藤本のカード発表の記者会見でのデュボア

 ボクシングを始めたのは9歳。父親に連れらっれてジムに入門した。いきなり素質は開花する。イギリス少年選手権で2度優勝など、ジュニアのナショナルトーナメントでは5度イギリス・チャンピオンになっている。196センチ、110キロの体に育ち、2020年東京五輪の最有力候補とされたが、ベテラン・プロモーター、フランク・ウォーレンン率いるクィンズベリー・プロモーションと契約。2,017年に19歳でプロ転向した。

 デビュー前から、ファン、マスコミから注目されたデュボアは、期待されたとおりに断然たる強さを発揮する。4戦目にWBCユース世界のタイトルを手にしたのを手始めに、イギリス南部、イングラド、イギリス、イギリス連邦、WBOヨーロッパ、WBOインターナショナルとすでに7本のベルトを保持し、藤本戦ではWBCシルバーと8本目を狙っている。

9月、不敗のエベネザー・テテを130秒で倒して英連邦タイトルを手に入れた

 巨体から打ち込むパンチは、左右ともずば抜けたパワーを有し、1970年代・1990年代に世界ヘビー級王座に輝いたジョージ・フォアマン(アメリカ)にも匹敵するとも言われる。パンチばかりではなく、スピードもあって、コンビネーションも多彩でほとんどすきらしいものが見当たらない。

 藤本は思い切った戦法を用いて、デュボアのスタイルを崩すことが、商機の扉を開くことになる。

イギリス王座は同じく不敗の新鋭ネイサン・ゴーマンをノックアウトして奪取(7月)

文◎宮崎正博 写真◎ゲッティ イメージズ

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