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2022-12-08

スマイルスポーツマガジン・インタビュー 滝澤空良(山岳スキー)「慎重かつ大胆にオリンピックへ」

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2026年の冬季オリンピックで新採用となった山岳スキー(SKIMO)で日本代表を狙う滝澤空良選手(写真:スマイルスポーツマガジン)

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2026年、イタリア・ミラノ・コルティナダンペッツォ・オリンピックにて、新種目として山岳スキーが採用された。日本では馴染みの薄いこの種目に早くから取り組み、今年2月の日本選手権で、スプリント、インディビジュアルの二冠に輝いたのが、滝澤空良選手だ。先駆者として新たな道を切り開かんとする、滝澤選手がオリンピックにかける思いをスマイルスポーツマガジンのインタビューで語ってくれた。

 
滝澤空良選手は自分の性格を「慎重なタイプ」と分析する。その一方で、「事前の準備をしっかりしておけば、その中で起きたトラブルは楽しむこともできます」と大胆な一面も持つ。

3歳の時に北海道に移住してスキーと出会った滝澤選手は、地元出身の石田正子選手(クロスカントリー選手)に憧れて「将来はオリンピックに出たい」と夢を描いた。クロスカントリースキーに打ち込み、旭川大高校時代には、国体で優勝、インターハイでは5位入賞と、着実に力をつけていった。ところが、高校卒業後にトレーニングの一環としてトレイルランニングを始めたことで運命が変わっていく。

「高校卒業後は大学には通わず、海外で練習をしてオリンピックを目指そうと思っていました。クロスカントリーのトレーニングとしてトレイルランニングを始めて、その流れで山の頂上まで行くスカイランニングにも挑戦しました。そこで山の魅力の虜になってしまったんです」

トレイルランニング、スカイランニングで、山を滑るだけでなく、山を登る楽しさを知った滝澤選手が次に出会ったのが山岳スキー。イタリア発祥でヨーロッパでは高い人気を誇るこの競技は、国境警備隊の訓練が起源となっていて、登りではスキーにシール(滑り止め)をつけて登行し、下りはシールを外して滑走する。また、スキーを外してブーツで歩行する区間もある、まさに登山とスキーが一体となった競技。彼女が惹かれていくのは必然だった。

2021年7月、国際オリンピック委員会の総会にて、2026年のミラノ大会の追加競技として山岳スキーの採用が決定。クロスカントリーから離れたことで、一度は閉ざされたオリンピックへの道が、思わぬ形で開かれることになった。

「小学生でクロスカントリーを始めた時から、オリンピック選手になりたいという夢を持っていて、作文にも書いたくらいです。山岳スキーが新種目になり、競技は変わってしまいましたが、絶対に出たいという夢は変わりません」

オリンピック種目になったことで、周囲の注目度がより高まる中、2022年2月に行われた日本選手権で、滝澤選手はその実力を見せつける。オリンピックでも採用されるスプリントに加え、インディビジュアルも制して二冠を達成した。

「今シーズンはワールドカップの初戦と世界選手権に参戦して、来シーズンは計画を練り、出られるだけワールドカップに出場して、経験を積みつつ成長していきたい。そしてオリンピックには絶対に出場したいです。あわよくばメダルを獲りたい。小さい頃から思い描いていた夢を叶えたいです」

限られた時間を無駄にすることなく、計画的に強化を進め、自分を鼓舞するかのように大きな目標を口にする。滝澤選手は夢のオリンピックへの道を、慎重かつ大胆に突き進んでいく。

 
こちらに掲載したインタビューのほか、山岳スキーを始めた当時の苦労や独自の強化方法、この冬に挑戦する海外遠征への意気込みなどカラー2ページにわたる滝澤空良選手のインタビューは、12月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツマガジンVol.92』に掲載されています。

                      

たきざわ・そら
1997年9月10日生まれ。大阪府出身。3歳で北海道白滝村(現遠軽町)に移住し、スキーを始める。中学時代にクロスカントリースキーの全国大会で、距離フリー、リレーで3位。旭川大高校では国体クラシカルで優勝。2018-19年シーズンから山岳スキーを始める。現在は「スポキチクリニック」でリハビリ助手を務めつつ、トレーニングに励んでいる。2022年2月の日本選手権ではスプリント、インディビジュアルの二冠を達成した。

 

スマイルスポーツマガジンデジタル版はこちら
https://my.ebook5.net/smilesports/Vol92/


スマイルスポーツ誌のインタビュー特別編!
滝澤空良選手の素顔が分かるQ&Aインタビュー動画と読者の皆様へのメッセージはこちら


 

 

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