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2019-08-23

【ボクシング】いよいよ明日! 田中恒成V2戦 挑戦者ゴンサレスともにリミットでパス

明日24日(土)、愛知県名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで行われるWBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦、チャンピオン田中恒成(24歳=畑中)対挑戦者1位ジョナサン・ゴンサレス(28歳=プエルトリコ)の調印式、計量が名古屋市内のCBCテレビで行われ、両選手ともに50.8kgのリミットで1発パス。「準備は万全」と、ともに自信を示した。なお、試合の模様は明日午後4時からTBS系で全国生中継される。

上写真=田中、ゴンサレスともに調整はバッチリ。左はバルカルセルWBO会長、右は安河内剛JBC事務局長

 計量に先立って行われた調印式、記者会見。チャンピオン、挑戦者ともに落ち着いたムードを漂わせていたが、瞬間瞬間にギラリと緊迫感を伝える鋭い視線も投げかけた。

 今回、初めて名古屋を訪れ、この試合を観戦するというフランシスコ・バルカルセルWBO会長の言葉が、両者を刺激した。

「タナカはオスカー・デラホーヤ、ミゲール・コット、テレンス・クロフォード、ワシル・ロマチェンコに匹敵する実力の持ち主」と“WBOの名王者”の名前を挙げて田中を褒めたたえ、「私もプエルトリコに住んでいて、ゴンサレスの調整の順調ぶりは知っている。彼には、オリンピック代表などのアマチュアキャリアもあり、頭がいいだけでなくハングリーでもある」とゴンサレスに賛辞を贈ると、王者、挑戦者とも対抗心をほとばしらせる表情を見せた。

田中は司会者の質問にジョークを交えて返し、笑いを誘った

「いいコンディションをつくってこれた。あとはやるだけ。全力で戦います。もちろんKOを狙います」(田中)
「タナカはウォリアー。戦士同士、準備をきっちりとしてきた者同士、素晴らしい戦いになるだろう」(ゴンサレス)

今回、両選手が使用するのはウイニング(日本製)8オンス。田中は甲が黒、掌部分が白、親指部が水色のオーダーメイド。ゴンサレスは青色を使用する

 ともに“スピード”に自信を持っているが、その点については「スピードと言っても距離感やパワーなど、スピードを生かすための戦いがある。結局は総合力の戦い」と王者。チャレンジャーは「スピードで互角だったら、あとはインテリジェンス。私にはクレバーさがある」と、“それ以外”の部分でも自信を露わにした。

首にアクセサリーをつけてリミットちょうどの田中

こちらもリミットいっぱいでガッツポーズのゴンサレス

 両選手とも、頬はこけていたが、チャンピオン田中の体全体の厚みは印象的。対してゴンサレスは一見して小さい印象。しかし、下から突き上げてくるように放ついきなりの左ストレートは脅威で、これは王者自身もチェック済み。ここ数戦、真っ向勝負が続いている田中だが、どの距離でもリズムとペースを掌握し、打たせず打つことをテーマに掲げている。そして「スピードで圧倒して倒す」と宣言しているとおり、田中本来の武器を披露してインパクトある勝ち方ができるか、そこが最大の焦点だ。

◆検診結果
田中恒成
体温 37.0℃
脈拍 63/min
血圧 128/62mm/Hg

ジョナサン・ゴンサレス
体温 36.5℃
脈拍 56/min
血圧 102/66mm/Hg

文&写真_本間 暁

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