米プロフットボール・NFLは、中断・延期されていたバッファロー・ビルズ対シンシナティ・ベンガルズの第17週マンデーナイトゲームを再開せず、中止とすることを決めた。現地1月5日に発表した。
第17週マンデーナイトゲーム、ビルズ対ベンガルズ戦は、1Q残り6分余りでビルズのダマー・ハムリンが倒れて、一時、心肺停止となる事故が起きて、試合が中断、そのまま延期となっていた。
NFLのロジャー・グッデルコミッショナーは、ビルズ、ベンガルズ、NFL選手会幹部と話した後、5日未明に残りの30チームにも通告したという。
NFLは、中止の理由として、3つの理由を挙げている。
◎ビルズ対ベンガルズ戦を中止にしても、他のチームのプレーオフに一切影響がない。この試合の勝敗によって、プレーオフ進出が決まるチームも、脱落するチームもない。
◎一方で、第18週の試合は予定通りすべて開催することが決まっている。ビルズ・ベンガルズ戦を行うためには、第18週後に、プレーオフの開始を1週間延期する必要があり、ポストシーズンの出場14チームすべてに影響を与える。
◎最終第18週の前に、全32チームがプレーオフに対して、自チームがどのようなポジションにいるかを認識できることが決定的に重要だった。
■AFCチャンピオンシップが中立地開催となる条件は ビルズ・ベンガルズ戦を中止することは、AFCのプレーオフで、特定のシナリオに不公平が生じる可能性がある。そのため、通常とは異なる二つの対処法を定めることになるという。
1つは、AFCチャンピオンシップの中立地開催だ。AFCのチャンピオンシップにおいて、ビルズまたはベンガルズがチーフスが戦う場合に限って、中立地で開催されるケースがあるという。それは以下の3パターンとなる。いずれのパターンも、チャンピオンシップで戦う2チームが第1シードを取る可能性があったからという論拠となる。
1)第18週にビルズ(対ペイトリオッツ)とチーフス(対レイダース)が共に勝利、もしくは引き分けた場合。
2)第18週にビルズとチーフスが共に敗れ、ベンガルズがレイブンズに敗れるか引き分けた場合。
1)、2)いずれの場合も、ビルズ対チーフスのAFCチャンピオンシップは中立地で開催となる。
3)バッファローとカンザスシティが共に負け、ベンガルズが勝った場合。ビルズもしくはベンガルズ対カンザスシティの優勝決定戦は中立地で開催となる。
また、次のケースも想定されている。
第18週にレイブンスがベンガルズに勝つと、AFC北地区内対戦で、2回勝ったことになる。一方で、ベンガルズは11勝5敗、レイブンズは11勝6敗で、ベンガルズが勝率で上回る。
この状態で2チームがワイルドカードで対戦する場合、試合会場はコイントスで決定される。
■AFC第1シードの行方は ビルズ・ベンガルズ戦が再開されずに中止となっったことで、AFCは以下の状況が生じている。
◎ベンガルズはAFC北地区で優勝。第1シードとホームフィールドアドバンテージは得られない (レイブンズが第18週にベンガルズに勝っても地区優勝はできない。ベンガルズ11勝5敗、ボルチモア11勝6敗となる) 。
◎チーフスは第18週のレイダース戦に勝利すればAFC第1シードとなる (14勝に達する唯一のチーム) 。
◎第18週のビルズ対ペイトリオッツ戦でビルズが負けた場合、チーフスは第1シードを獲得する。
◎第18週にビルズが勝って、チーフスが敗れれば、ビルズが第1シードとなる。
◎第18週にベンガルズが勝って、ビルズが敗れれば、ベンガルズが第2シードとなる(タイブレーカーによる) 。