
13日、兵庫・尼崎インキュベーションセンターで西日本新人王準決勝全12試合が行われ、エディオンアリーナ大阪第2競技場で9月15日に開催される決勝への切符を争った。今年の西日本新人王トーナメントで評判のひとりがフェザー級の前田稔輝(まえだ・じんき/グリーンツダ)。元大阪商業大日本拳法部主将のサウスポーは山下翔也(本橋)を1ラウンドKOで退け、順当に決勝進出を決めた。
写真上=父・忠孝さん(右)と二人三脚で歩む前田
目のよさを感じさせる前田は、相手との間合い、タイミングをしっかり計り、右ジャブ、左ストレートを的確に打ち込んでいく。最後は左を効かせたあとの「タイミングがよかった」という右ジャブで倒した。山下は辛うじて立ち上がったものの、足もとが定まらず、レフェリーはそのままカウントアウト。わずか80秒で試合を終わらせた。
デビュー戦でもあった4月の新人王初戦に続き、力の差を見せつける連続初回KO勝ち。それでも「自分はボクシングを本格的に始めて、1年経っていない。日本拳法とは距離感が違うし、もう少し長いラウンドのなかでいろいろ試したい気持ちがある」と、自身を冷静に見つめているところも頼もしく映る。
大阪府守口市出身の22歳。日本拳法を始めたのは小学1年のとき。もともとは未経験者ながら息子と競技に励むようになり、指導者資格を取るまでになる父・忠孝さん(44歳)と二人三脚で歩んだ。大商大2年時には全日本学生拳法個人選手権で優勝。小学校から大学にかけて、全国10冠を果たしている。
将来のプロボクサー転向を視野に、並行してグリーンツダジムで練習するようになるのは大学1年のころから。同じ年の12月には、東京・後楽園ホールで行われた日本スーパーフェザー級タイトルマッチに足を運び、日本拳法出身者の尾川堅一(帝拳)が内藤律樹(E&Jカシアス)からタイトルを奪った瞬間を目撃。「自分にも可能性はある」と力をもらった。
体重無差別の日本拳法では、体重100kg以上のヘビー級を相手にしたこともあった。「ボクシングはレベルが高いけど、体重別。そのなかで自分がどこまで行けるか試してみたい」。
この日は本石昌也会長がチーフセコンドに入ったが、トレーナーはサブセコンドについた父が務める。父とともに、まずは新人ボクサーの頂点を目指す。
※西日本新人王は中日本・西部日本新人王対抗戦の勝者と西軍代表決定戦を戦い、その勝者が12月22日、後楽園ホールで行われる全日本新人王決定戦で東日本新人王と激突する。
文・写真◎船橋真二郎
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