※木村(右)と京口は、互いのパワーを称賛し合った
文&写真_本間 暁
WBO世界フライ級チャンピオン木村翔(青木)と、前IBF世界ミニマム級チャンピオン京口紘人(ワタナベ)が22日、東京・高田馬場の青木ジムで4ラウンドのスパーリング。両者の手合わせは「僕はWBOアジアの試合をやる前」(木村)、「僕がプロ3戦目のとき」(京口)以来、1年9ヵ月ぶりという。
木村は9月24日(月・祝)、愛知県名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで、ミニマム級&ライトフライ級に続き3階級制覇を狙う田中恒成(畑中)と3度目の防衛戦。京口は翌25日(火)、東京・後楽園ホールで、サウスポーで20戦無敗(18勝8KO2分)のライトフライ級世界ランカー、チボ・モナベサ(インドネシア)とライトフライ級転向第1戦を行う。
「今日量ったら、56.1kgでした」という京口に対し、「俺もそのくらいだと思います」と木村。出だしこそ、ジャブの差し合いで様子を見ていた両者だったが、木村のボディブローから火がついた。左アッパーカットのリターン、右クロス狙いなど巧さを見せる京口。対して木村も、右オーバーハンド、右ショートクロスを決める。すると、京口も得意の左アッパー、さらに右ストレートを強打。互いにまったく譲らない、真っ向勝負を繰り広げた。
「いや~、エグイ!」
両者、相手のパワーを苦笑いで讃える。しかし、思いきり打ち、駆け引きし、緊張感をもって臨むスパーは、互いにとって貴重だった様子で、ふたりとも充実感をみなぎらせていた。
アマチュア時代、田中恒成に敗れている京口は、「前にやったときより、翔さんに巧さを感じました。ジャブの使い分けもそうだし、自分でマズイと思った位置にいると必ずパンチを当ててきた。恒成がスピードでさばききってしまう可能性もありますが、中盤以降に翔さんのペースになる可能性も……」と好ファイトを予想した。
V3を期す木村に対し、国内最速12戦目での世界3階級制覇を狙う田中。
“3の対決”は、どちらに凱歌が上がるか──。
※WBO世界フライ級タイトルマッチ、チャンピオン木村翔(青木)対挑戦者1位・田中恒成(畑中)戦プレビュー記事は、9月15日(土)発売の『ボクシング・マガジン10月号』に掲載!
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