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2023-06-30

【しゅりんぷ池田のカード春秋】カープの出世番号について考える

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背番号の系譜

 間もなく発売となる広島のチームカードに「背番号の系譜」というサブセットが収録されています。同じ背番号を背負った永川勝浩と栗林良吏、石原慶幸と坂倉将吾のように、コーチと現役選手の組み合わせのほか、今季から背番号63を〝譲った〟西川龍馬と〝譲られた〟ルーキーの内田湘大という現役選手同士のカップリングもあります。

C72 西川龍馬 × 内田湘大
BBM広島東洋カープベースボールカード2023 C72 西川龍馬 × 内田湘大

 裏面には、その背番号を背負った歴代の選手と成績が掲載されているのですが、この63番を選手が着けるようになったのは1982年以降で、それまでは首脳陣が着けていました。さらに言うと陣容が小規模だった球団創成期の50〜57年は、63番は空き番号だったのです。そのように、いかにも二軍選手然とした番号だったのですが、2008年に丸佳浩が背負って以降、田中広輔、西川と後に主力となる選手が続き、チームの出世番号となりました。ルーキーの内田もこれに続けるでしょうか。

 カープの出世番号と言えば、江藤智、前田智徳、鈴木誠也が着けた51番が有名です。現在、同番を背負っているのは19年のドラフト1位・小園海斗ですが、今季は極度の打撃不振で4月下旬に登録抹消となりました。21、22年と安定した成績を残しており、今年の成績いかんでは、いよいよ51番卒業もあるかと予想していただけに残念です。

 小園に目指してもらいたい背番号は1番です。同番は前田、鈴木が着け、近年のカープファンには強打者の番号の印象が強いかもしれませんが、球団史的に見ると白石勝巳、古葉竹識、大下剛史と内野の中心選手が着けた番号でもありました。小園の復調に期待したいですね。
(週刊ベースボール2023年7月10日号 掲載記事再編)
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