








文&写真_本間 暁
来月21日(日)、東京・有明コロシアムでV5戦に臨むWBO世界スーパーフライ級チャンピオン、井上尚弥。右手負傷からの復帰に向け順調な井上拓真。タイトル挑戦に向かって走る井上浩樹。大橋ジム所属の『チーム井上』が、17日から20日までの4日間、恒例の熱海フィジカル・キャンプを張った。
“恒例”ではあるが“異例”。というのも、試合ひと月前に行うのは初めてだから。普段は2月に行うもので、今年も1度こなしているのだが、尚弥曰く、「時間が経つと、パワーが抜けてしまう感覚があった」という。
2015年末から、高村淳也トレーナーの指導の下、本格的にスタートしたトレーニングは、体幹、下半身を主とした全身強化メニューだ。砂浜といえば、歩くだけでも足が沈み、それだけでも負荷がかかるのだが、そこを走るだけでなく、工夫を凝らしたパターンがずらり。「飽きないように」と高村さんニコリ。こちらもゲーム感覚を受け取って、非常に興味深く楽しく見させてもらったが、やってる本人たちは折々苦悶の表情を浮かべていた。
「地味にキツイ」と、トリオは口をそろえる。
★マーカーコーンを腰を屈めてタッチする
★ラダーを飛ぶ
★ボールを飛ぶ
★ボールの上に手をついて、ボールを支点にした腕立て伏せ。それを片足ずつ上げても行う
★綱渡り。しかも、一直線だけでなく、途中、何度も不規則にラインを変える。さらに、綱の下を掘って、よりアンバランスにする。両端からスタートし、合流した時点でじゃんけん。負けたほうはいったん降りてスクワット
★綱を縦横に変えて動かす。持ち手も変える。スタンスも変える。
回す。これもスタンスを変えて行う。
引っ張る。これもオーソドックス、サウスポースタンス両方で
★肘立ち。3人でじゃんけんし、3分間、4分間、5分間を振り分ける。
「イチ抜けがいちばん長く!」という提案者の尚弥が5分やることに…(笑)。
4分を過ぎたあたりで尚弥絶叫。「諦めていいですかー!」と言いつつ、きっちり最後までやり遂げました!
文字化してしまうとなんとも味気ないのだが、これらを各数セット。朝9:30スタートが、気がつけばお昼を過ぎていた。
トレーニングに一貫して流れるのは「体幹、軸を常に意識した上での下半身の使い方、スタンス」だ。
コーンタッチでは、「ケツから!」「頭を落とさない!」
綱渡りでは、「バランスを崩したときの軸取りをしっかり!」と檄が飛ぶ。
少しでも体が歪めば、みぞおち、丹田、骨盤をピンポイントで触る。意識させる。そうやってしつこく指摘することで、「無意識に正しい姿勢を取る」ことを目指しているのだ。
ずば抜けた尚弥を先頭に、3人ともボクシングにおけるフォーム・バランスは非常に優れていると思うのだが、それでもまだまだ鍛える部分、要素はたくさん。裏を返せば、それだけまだまだノビシロがあるということだ。
【階段編】へ続く──




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