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2023-09-21

「サイコ・クラウン戦はボクの人生を懸けた大一番」殺人医師3世が語る父のマスクを取った怨敵とのNOAHでの決着戦【週刊プロレス】

イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr

NOAHのGHCナショナル王者として絶対的な防衛ロードを歩んでいるイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr。これまで5度の防衛に成功し、ファンの支持率もグングンと上昇。N-1では優勝決定戦進出ならなかったが、そんな中、AAAのトップファイターであるサイコ・クラウンが次期挑戦者として名乗り。自身のキャリアで最重要と言っていい因縁の一戦が、9・24名古屋大会のGHCナショナルV6戦で組まれた。そんなワグナーが胸中を赤裸々に語る。(週刊プロレス2023年9月27日号No.2263掲載/取材=週刊プロレス・井上光)。  

ワグナー GHCナショナル王者になって10カ月が経ちましたが、このベルトに対する思いがよりいっそう強くなりました。このベルトを持ってツアーに出られるのは最高の気分です。

このベルトとともにたくさんのことを学びました。ボクが試合をするたびに、さらにこのベルトを輝かせる。それがボクの役割だと思っています。これまでの防衛戦で闘ってきたどの選手たちも全力で闘ってくれた。どの試合もボクにとって特別なものです。

このGHCナショナル王座の防衛ロードがあったから「N-1 VICTORY 2023」からワグナー一族伝統の白いマスクを身につけられる自信がつきました。ボクらのような2世、3世レスラーなら誰でも通る道だと思いますが、一族と同じマスクやコスチュームだと偉大な先人とどうしても比べられてしまう。これまでは自分が未熟でしたし、まずは自分自身の道を歩みたいと思ってカラフルなマスクをかぶってきました。

しかし、このベルトとともに経験を積んできたことによって、今なら父や祖父に恥じない選手になることができる。それにN-1はボクにとって2019年にNOAH初参戦を果たした思い入れのあるシリーズ。ワグナー一族伝統のマスクをつけても、自分を見失うことなく、ボクの個性と一族の誇りを両立できると自信がついてきたと思って、白いマスクでN-1に臨むことにしたのです。

今回の来日前、メキシコで負傷してしまい、右肩の痛みが強くて思うように使えない状態でした。しかし、気力で闘い抜き、何とか持ちこたえるように常に自分自身に言い聞かせてました。優勝決定戦に進出することができませんでしたが、いい経験ができました。

N-1最終戦の9・3大阪でサイコ・クラウン選手がやってきましたが、悪い夢を見ているんじゃないかと、早く目を覚まさないといけないと思いました。断ち切ったはずの過去なのに、今、その記憶が蘇ってきてます。

2017年8月26日、AAA「トリプレマニア」で父のドクトル・ワグナーJrがサイコ・クラウン選手に敗れて、マスクをはがされました。あの日、ボクのヒーローが死んでしまい、ボクの一部も死んでしまった。ボクの人生で一番悲しかった日です。マスクをはがされた父からは「この雪辱を果たし、ワグナー一族が築き上げてきたものを守るのはオマエの役目だ。いつか父の仇討ちをしてほしい」という言葉をもらいました。

サイコ・クラウン選手に対しては、メキシコで名高いレスラーのマスクをはいだわけですからリスペクトの気持ちもあります。メキシコで最高峰の1つであるブラソという名門の出身、偉大な戦士ですし、彼の体にはレスリングの血が流れてます。その一方で、ボクは彼が憎い。ぶち壊したいとも思ってます。

マスカラ戦で敗れた一族に待ってる現実は決して甘くありません。2017年8月以降、私は徐々にメキシコでの試合が少なくなっていきました。そんな中で私を救ってくれたのがNOAHなのです。この方舟でチャンスをつかみ、現在ではNOAHが「ホーム」であり、温かいファンが「家族」になりました。

9・24名古屋でサイコ・クラウン選手がGHCナショナル王座に挑戦することが決まりましたが、この闘いはボクの人生を懸けた大一番。そんな闘いを第二の故郷である日本、NOAHでできることにも運命を感じてます。しっかり集中して練習でも自分を追い込んでますし、経験豊富な相手に対して、憎しみや怒りで勝つのではなく、賢くなければいけないと思ってます。

この試合の結果は2つ。彼を倒すか、ボクが死ぬか。必ずベルトを守らないといけない。サイコ・クラウン選手はメキシコではトップのルチャドールかもしれませんが、この日本で闘うのであれば絶対に負けません。

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週刊プロレスNo.2265 (2023年10月4号/9月20日発売) | 週刊プロレス powered by BASE

今週号の表紙はWWE女子王者のイヨ・スカイです。日本に一時帰国していたイヨをインタビュー。最高峰の夢を実現させ、世界の頂点に立った現在の心境、頂点到達までの5年間を赤裸々に振り返ります。巻頭はNOAHの丸藤正道デビュー25周年記念の後楽園ホール大会です。丸藤リスペクトを掲げる新日本のウィル・オスプレイとのドリームマッチに札止め聖地は大熱狂。そのほか名古屋ビッグマッチへ向けた各GHC前哨戦などもリポート。巻末言では丸藤に25周年大会の意義など話を聞いています。テリー・ファンクさんの追悼増刊号では縁の深い人物に話を聞いていますが、本誌ではそのスペシャル版としてスタン・ハンセンさんにインタビュー。ファンク道場で鍛え上げられ、のちに抗争を繰り広げるなどテリーさんとは切っても切れない関係だったハンセンさんの証言は必読。今週号は企画ものも盛り沢山。新日本のバレットクラブの現在の関係図のおさらい、みちのくのフジタ“Jr”ハヤトのミニアルバム。ケニーに1週間で2度勝利した竹下幸之介インタビュー。週プロ創刊40周年企画で「闘藝」が限定復活するほか、小橋建太さんが語る週プロ、40周年記念グッズ販売情報も。そのほか新日本・福岡、全日本・新木場、スターダム福岡、ドラゲー京都&一関、大日本・新木場&浜松、GLEAT梅田など掲載。【注意】発送後の返品・返金は原則不可とさせていただきます。送料は無料ですが、第三種郵便での発送となります。約1週間でのお届けとなります。土日祝日の配送がありません。また、事前に購入されても発売日にお届けすることは、お約束できません。ご了承ください。

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