国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(略称:NCGM)が実施している、大規模コホート研究から、「肥満」が聴力低下のリスクを上昇させることが明らかになりました。
(2019年7月2日のNCGMのリリースより)
NCGMでは、関東・東海地方に本社がある企業10数社の従業員約10万人を対象にした多施設共同コホート研究を行っています。このコホートを用いて、2008年から2011年度の健康診断で聴力が正常であった20~64歳の約5万人を最大8年間追跡した結果から、肥満が聴力低下のリスクを上昇させることを明らかにしました。
肥満は、糖尿病、高血圧、脂質異常症をはじめ、さまざまな生活習慣病の危険因子として知られていますが、近年、肥満は聴力にも影響することが示唆されています。
NCGM疫学・予防研究部は、職域多施設研究(J-ECOHスタディ)のデータを用いて、肥満と聴力低下との関連、更に代謝異常を伴う肥満と聴力低下への影響を検証しました。
対象は、J-ECOHスタディ参加施設の労働者のうち、2008~11年度に職域定期健康診断を受診した20~64歳の聴力正常者 48,549名。 追跡期間は、最大8年間。肥満(BMI 25以上)と代謝異常(高血圧、糖尿病、脂質異常のうち2つ以上に該当)から、4つの群に分類して比較しました。
・肥満でなく(-)、代謝異常でもない(-)
・肥満でない(-)が、代謝異常がある(+)
・肥満である(+)が、代謝異常はない(-)
・肥満であり(+)、代謝異常もある(+)
肥満と聴力では、肥満により聴力低下のリスクが上昇し、リスク上昇は低音域聴力において顕著でした(上の図)。
また、肥満と代謝異常の有無による4つの群で比較したところ、聴力低下のリスクは、代謝異常を伴う肥満者で最も高く、次いで代謝異常を伴わない肥満者、代謝異常を伴う非肥満者の順でした(下の図)。
肥満が聴力低下を引き起こすメカニズムとしては、動脈硬化によって内耳動脈が狭窄・閉塞し、蝸牛(音の受容器官)の血流量が減少することや、肥満に伴って酸化ストレス・炎症・低酸素が引き起こされることで聴覚細胞が損傷すると想定されています。
聴力は加齢により低下しますが、肥満や代謝異常はそれを加速させる可能性があります。
聴覚の健康にとっても肥満やメタボリックシンドロームにならない生活習慣が推奨されます。
情報提供:国立国際医療研究センター(NCGM) 臨床研究センター 疫学・予防研究部
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