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2018-08-23

輝け、アジア王者に! 2018年アジア競技大会(ジャカルタ) 柔道日本代表選手紹介Vol.3

※男子100kg級・飯田健太郎(国士舘大学2年)はGPザグレブで3位となった。
Photo/IJF

3回目の今回は、大会3日目に出場する男子90kg級・100kg級、女子70kg級・78kg級を紹介しよう!

【男子90kg級】
ベイカー茉秋[日本中央競馬会]

※男子90kg級・ベイカー茉秋選手(日本中央競馬会)
Photo/近代柔道

負傷癒えアジアで小手調べ

 リオ五輪以後、右肩の手術を経て、1年半ぶりの18年GSデュッセルドルフで準優勝、選抜体重別では長澤憲大(パーク24)に敗れ2位だったが、ケガは順調に回復している。

 この階級はアジアも層が厚いが、ある意味気楽に戦える。復帰後は優勝はないものの、デュッセルドルフではベイカーらしい切り替えのうまさや“後の先”も冴えを見せた。外国人にも負けないパワーは健在。

GPフフホトでは肋軟骨を痛めて準決勝以降を欠場したが、どこまでリカバリーできるか。 

べいかー・ましゅう/1994年9月25日生まれ/東京都出身/三段/春日柔道クラブ/文京第一中-東海大浦安高-東海大/右組み/得意技=大外刈り/15年世界選手権3位、16年ワールドマスターズ優勝、16年リオ五輪優勝

【男子100kg級】
飯田健太郎[国士舘大学2年]

※男子100kg級・飯田健太郎選手(国士舘大学2年)
Photo/近代柔道

全日本で手応え、ウルフ追撃の狼煙

長身からの右内股、大外刈りに加え相手を抱え込んでの櫓投げなどいずれも一発の威力十分。17年のGSパリでは、初出場でいきなり優勝して世界を驚かせた。

だが、それ以降は講道館杯優勝のみ。18年GSパリは2回戦負け。選抜体重別も初戦で敗れた。相手に研究され、なかなか自分の組み手になれずに苦しんでいるが、初出場となった全日本選手権ではその不振を吹き飛ばす柔道を見せた。準々決勝ではベテランの上川大樹(京葉ガス)に見事な足技で勝利。アジアで勝ってウルフ
アロンを追撃したい。

いいだ・けんたろう/1998年5月4日生まれ/神奈川県出身/二段/湘南宮本塾/大野北中-国士舘高-国士舘大/右組み/得意技=内股/17年GSパリ優勝、17年講道館杯優勝、18年全日本選手権出場、18年GPザグレブ3位

【女子70kg級】
新添左季[山梨学院大学4年]

※女子70kg級・新添左季選手(山梨学院大学4年)
Photo/近代柔道

将来を見据えたアジア代表に結果で応える

 17年は新井千鶴(三井住友海上)が世界選手権で金メダルを獲得して突出した強さを見せたが、その後は大野陽子(コマツ)がGS東京優勝を契機として、GSデュッセルドルフと選抜体重別も制し、世界代表の座を獲得。新添は過去の国際大会の実績で及ばないものの、若さと今後の伸びしろを考慮されてアジア代表に選出された。

 長身を生かした攻撃が魅力で、内股が最大の武器。ただし今年のGSデュッセルドルフでは、組み手の力不足が課題として残った。アジア競技大会までにどう修正していくか注目されるが、近未来に向けての期待に好結果で応えたい。

にいぞえ・さき/1996年7月4日生まれ/奈良県出身/二段/橿原市柔道クラブ/天理中-天理高/171cm/左組み/得意技=内股/16・17年講道館杯優勝、16年GS東京優勝、17年GSエカテリンブルグ3位、18年GPブダペスト優勝

【女子78kg級】
佐藤瑠香[コマツ]

※女子78kg級・佐藤瑠香選手(コマツ)
Photo/近代柔道

世界代表4回、残る目標は五輪代表

息の長い実力者。世界選手権代表は、昨年のブダペストまで4回を数える。今年3月で26歳になり、これから円熟期に向かっていくが、あふれる闘志で前に出る柔道スタイルは健在。その集大成の場を、2年後の東京五輪としたい。
 今年はGSデュッセルドルフ優勝で好スタートを切り、GPフフホトも制覇。昨年の世界選手権準決勝で苦杯を喫した強豪のアギアル(ブラジル)に連勝したことも、好調さを証明している。まだまだ東京五輪を狙う力がある佐藤。アジア競技大会で頂点に立てば、代表争いを演じることは十分に可能だ。

さとう・るいか/1992年3月27日生まれ/福岡県出身/三段/香月道場/中間南中-八幡工業高/170cm/右組み/得意技=大内刈り/10・13・14・17年世界代表、12・16年GS東京優勝、18年GSデュッセルドルフ優勝、GPフフホト優勝

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