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2025-04-11

「女子プロレスを狭い世界にとどまらせるのではなく、世間に届けたい」スターダム上谷沙弥が語る責任感【週刊プロレス】

4月10日、スターダム大阪大会当日、ワールド・オブ・スターダム王者である上谷沙弥がABCラジオ「ますだおかだ増田のラジオハンター」に生出演した。

「女子プロレス界最も旬のチャンピオン」と紹介された上谷は“女子プロレス スターダムハンター”として登場すると「女子プロレス団体スターダム、H.A.T.E.(ヘイト)の上谷沙弥だ。『ラジオハンター』に史上最大の悪夢を見せてやるよ」と自己紹介。

「やっぱり憎しみだとかドロドロした感情から発展してしまった」中野たむとの敗者引退マッチ(4月27日、横浜アリーナ)。どちらが引退に追い込まれても、「女子プロレス界にとっては大ダメージを負う闘い」とますだは評し、リスナーからは「コツコツが勝つコツや」の言葉を贈られた。ただ、それが2月23日にオンエアされた「千鳥の鬼レンチャン」で因縁のある森脇健司の言葉であると聞かされ、「あいつ、散々だよ。途中で毒入りのお茶を飲まされて……。胃の調子が悪くなったんだよ。あのクソじじい!」と怒りを爆発させた。

ちなみに共演を終えた森脇健司は「あの子は凄い。次世代のスターになる」と感じたが、後輩のますだから「なに言ってるんですか。上谷選手はもうチャンピオンですよ」と突っ込まれている。

昨今の女子プロレスを取り巻く環境に関しては、「最近、女子プロレスブームが来てるといろんなところで取り上げられてるから、メチャクチャ素直にうれしい。『極悪女王』を見て会場に来ましたという声が届くし、『鬼レンチャン』だったり『しゃべくり007』だったり、そういうのをきっかけに見る人が増えてるのはすごい実感してる。最近は家族連れだったり女性からの応援の声が増えてきた」と冷静に分析した。なお『極悪女王』は、「キャストの方が受け身とかたくさん練習したんだろうな。どういう受け身を取るんだろう?」という目線で鑑賞していたという。

また、番組内ではますだから元阪神タイガースの赤星憲広氏がスターダムの大ファンで、上谷のしもべ(上谷は自身のファンをそう称する)であることが暴露された一方で、しきりに地元が隣町だという中野たむの名を口にしていることが明かされると、上谷は怒りを爆発させた。

そして“スターダム事件簿”として「教習所にしもべ」「正月から大流血」「歩く情報漏洩」をトップ3に挙げ「スターダム最高峰のベルトを巻いてるんで、これからもプロレス界を盛り上げていってやるよ」「これからも私から目を離すなよ」の言葉で時折、素顔が垣間見えた出演を終えた。

昨年暮れにワールド・オブ・スターダム王座を奪取した上谷。スターダムの頂点に立ったことで「女子プロレスを狭い世界にとどまらせるのではなく、世間に届けたいという責任感はよりいっそう生まれて、だからこそリング上だけじゃなく各メディアにも進出していって、しもべたちの目に触れる活動をしていきたいという責任感も生まれた」と語る。

一方で上谷は、レジーナ・デ・WAVE王座も保持している。こちらはワールド王座より1カ月前に獲得しており、現在2冠王。他団体の頂点のベルトはどのように意味合いを持つのか?

「スターダムの中だけでなくスターダムの外、女子プロレス界を盛り上げるという意味ではすごく大きいベルトだと思ってて。それまでスターダムでしか闘ったことなかったから、いろんな選手と闘えるということはプロレスラーとしての幅も広がってるし、プロレス界を引っ掻き回すことができてるんじゃないかと思ってる。レジーナのベルトはスターダムと自分の名前を上げるための一つの材料になってるし、最もっとプロレス界を盛り上げていきたいという自分の責任感にもつながってる」と語る。

スターダムは昨年、年明け早々から騒動に巻き込まれた。その中で頂点に立った上谷にとって、この1年間はどういう思いで闘ってきたのか?

「去年、分裂騒動があった時に、私はスターダムに残るって決めてたから、絶対にマリーゴールドだけには負けないっていう強い気持ち、それが自分のモチベーションにもなってたし、“誰がやるの? 私しかいないでしょ”という気持ちでいたから、『鬼レンチャン』でも絶対に結果を残すっていう気持ちでやった。こうやって1年ちょっと積み上げてきて、圧倒的にスターダムが女子プロレス界で一番っていうのをいま証明できてるから、負けるつもりは一切ないし、これからもスターダムが一番っていうのを証明し続ける。ちょっとでも気を抜いたら失速する。油断した瞬間、他団体に抜かされるし、このベルトも失ってしまうという思いがあるから、絶対に気を抜かずにこの勢いのまま今年1年間、駆け抜けたいなと思ってる。ここで終わらせるわけにはいかないから、中野たむとの敗者引退マッチも絶対に勝ち抜いて、今後のプロレス界も私が引っ張っていく」と力強く決意を語った。

橋爪哲也
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