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2025-07-28

【陸上】広島インターハイ 日大東北高・長谷川桜介が男子400m2位&400mH3位「母の料理」で飛躍

長谷川は男子400mで2位、男子400mH3位に入った(写真/黒崎雅久)

25日からホットスタッフフィールド(広島広域公園陸上競技場)で開催されているインターハイ。長谷川桜介(日大東北高3年・福島)が大会2日目に決勝が行われた男子400mで2位、翌3日目の400mHで3位に入った。その活躍の裏には家族の支えがあった。

食事の改革が競技力向上へ

夏は高校生を飛躍させる季節だ。広島インターハイ陸上の男子400m&400mHの長谷川桜介もその一人。大会初日の400m予選を47秒34の自己新で走ると、2日目は400mH予選で51秒05の福島県高校新をマークした後、400mタイムレース決勝で46秒55。銀メダルをゲットするとともに、福島県高校記録を30年ぶりに塗り替えた。
大会3日目の400mH決勝でも勢いは止まらず、自己記録を50秒48まで短縮して3位に入賞。2種目とも昨年の自己記録400m48秒17、400mH52秒70から著しい進歩を見せた。

今大会では「調子がいい。推進力がいつもと違う」と感じていた長谷川。「100mの鈴木我空(3年)が5位に入賞して(10秒35/+2.0)、俺もやってやると思いました。福島県高校記録を更新することを目標に400mも400mHもやってきて、それを2種目とも実現できました。このうえなくうれしいです」と声を弾ませた。

昨年のインターハイ(400mH予選敗退)で「ごはんを食べなさすぎて、エネルギー不足だったこと」を痛感した長谷川は、今季の飛躍の源のひとつに母、みつえさんの料理を挙げる。
「2月くらいに、母親に夜ごはんを考えてほしいとお願いしました。母親が栄養のことを調べて、低脂質、高たんぱく、炭水化物をたくさん取れるような料理をいっぱいつくってくれるようになりました。全部好きなんですけど、鶏肉系の料理ですね。照り焼きとか、蒸し鶏とか。おいしい味付けをしてくれて、本当に、めっちゃうまいっす」

食事を改革したことで、「体の表面上もですし、インナーも去年とは全然違う自分になってきました。母親が栄養を調べて、その料理を毎日提供してくれたことが本当に支えになりました。この結果は母親のおかげです」と感謝が尽きない。

大会期間は、母の手料理を食べられないが、「たらふく食べて、エネルギーをためることだけを意識して過ごしました」と話す。ちなみに、大会初日400m予選の後の昼食は「まわってるお寿司なんですけど、16皿食べました」と教えてくれた。

「去年は全然ダメダメで、もうこんな悔しい思いはしたくないと思っていました」と言う長谷川。400m2位、400mH3位と、確かな成長の跡を刻んだ。「インターハイは終わりましたが、今後もU20とか国スポとか控えているので、福島県高校記録をもっと上に持って行って、自分の名前がずっと残るような記録を目指していきたいです」。欲しかったタイトルを取れなかったのだから、この記録で立ち止まるわけにはいかない。

文/中尾義晴 写真/黒崎雅久

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