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2025-12-10

【陸上】2026 Close UP!T&F 男子走高跳で下級生3人が今季2m10越え 来季高校歴代10傑入りの「2m20」を越える選手は……?

今季2m08以上をマークし、全国でも活躍した選手たち。写真左から、石川、渡邊、清水、桑名、黒田(写真/中野英聡)

2025年のトラック&フィールドシーズンが終了。今季、秋以降にも各地から好記録の知らせが届いた。そのなかから、来季に向けて、注目の種目や選手を紹介。“どこよりも早い⁉” 2026年T&Fシーズン展望をお届けする。第二弾は、下級生3人が2m10越えを果たした男子走高跳。

中村佳吾が全国三冠の活躍 来季は序盤から好記録に期待!

2025年も年末となり、トラック&フィールド界のさまざまなシーンが思い起こされる。高校年代では昨季、男子走高跳で中谷魁聖(福岡一高・福岡→現・東海大1年)が2m25と15年ぶりに高校記録を更新。今季は記録こそ更新されなかったが、中村佳吾(関大北陽高3年・大阪)がインターハイ、U20日本選手権、国スポの全国三冠に輝く活躍を見せて、高校陸上界を盛り上げてくれた。

秋の国スポではその中村と、インターハイ2位の畝地雄大(鹿児島南高3年・鹿児島)が2m15のバトル。6月に2m18をクリアしている中村は1回で成功し、自己ベストとなる畝地は3回目でクリア。共に2m18は失敗し、無効試技数差で中村の優勝が決まった。

一方で下級生に目を向けると、インターハイでは黒田義斗(福岡一高1年)、桑名樹(本庄一高2年・埼玉)、渡邊凌已(福岡一高2年)が4位で並んだ。黒田は1年生で2年ぶりの入賞。
秋のU20日本選手権では渡邊が6位に入り、U18大会は石川大介(安城学園高2年・愛知)が優勝、黒田が2位。国スポでは渡邊が3位、清水怜修(明星学園高2年・東京)が4位、桑名が5位となった。

主要な全国大会で安定して上位に入った黒田と渡邊は、高校記録保持者の中谷と同門の福岡一高。渡邊は「(中谷の)練習量は群を抜いていた」と話しており、背中を追う後輩たちが来季、どこまで近づけるかも注目したいポイント。また、U18大会でタイトルを獲った石川は、記録なしで終わったインターハイで「リベンジすることが目標」と話しており、来年の滋賀インターハイでの熱いバトルを期待したい。

今季記録では清水と渡邊が2m12、桑名が2m11と下級生3人が2m10を超えた。1年生の黒田も2m08を跳び、高1歴代9位タイにランクイン。来季はシーズン序盤から2m10を超える選手が全国各地で出てくるかもしれない。

全日中覇者の迫田大輝(武岡中3年・鹿児島)やU16大会で2位に入った山口蒼空(草加新栄中3年・埼玉)など、来季のルーキーにも楽しみな選手が多い。迫田は1m97、山口は1m99を記録している。

高校歴代トップ10は2m20以上。直近10年、高校記録を出した中谷以外はトップ10にランクインしていないが、来季は歴代10傑に誰が入ってくるか。冬期練習が明けた次のシーズンを楽しみに待ちたい。

文/新甫條利子 写真/中野英聡

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