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2026-02-12

【別大マラソン】箱根1カ月後の初マラソンでMGC出場を決めた溜池一太(中大4年)、卒業後も中大を拠点にロス五輪へ「マラソンだけでなく、5000mでも10000mでも目指していく」

中大4年の溜池一太。卒業後はSGホールディングスへ

箱根駅伝から1カ月、わずか3週間の準備期間で臨んだ初マラソンで、溜池一太(中大4年)が2時間07分59秒で7位((日本人6位)に入り、MGC出場権を獲得した。卒業後はSGホールディングスに所属し、中大を拠点に世界を目指すという溜池。初マラソンで好走できた要因、トラックを走りながらマラソンもという今後の強化プランについて、別府大分毎日マラソン後の会見および囲み取材で語ったこととは。

2時間6分台は絶対、5分台も見えてくる

――MGC出場権を獲得できた感想は?

溜池 箱根が終わって1カ月、1週間休んだので3週間という準備期間だったので、厳しいと思っていました。自分がどのくらいの練習をしたらどれくらいのタイムが出るのか、まったく分からない未知の世界でしたから。今回はタイムより、しっかり(日本人)6番に入ってMGCを取れたことを、自分のなかで評価したいと思います。今シーズンはもう一度、トラックでスピードをつけてMGCへ、という考えがあったので、ギリギリでしたが6番に入ることができて安心しています。後半勝負ができなかったところは課題ですが、ここから練習することがまだまだたくさんあるので、しっかりやっていって、次は最後まで勝負できるように頑張っていきたいです。

――42.195kmは長かったですか。どこまでが楽で、どのあたりが苦しかったですか。

溜池 30kmまでは予想どおり楽でしたが、35kmから一気に脚が止まってしまいました。そこは箱根の後の練習がしっかりできなかったことが、そのまま出たところです。あとはもうしっかり練習するだけなので、次は2時間6分台は絶対出ますし、5分台も見えてくるんじゃないかな、と思っています。

――ペースメーカーが外れた30kmで先頭に出ましたが、出されてしまったのですか。

溜池 周りにペースを合わせるより、自分のペースで行った方が楽だと思っていたので、自分のペースで行った結果、出てしまった感じです。



ペースメーカーが外れてから前に出た溜池。2時間07分59秒は学生歴代5位のタイムだった

――藤原正和監督の中大記録(2時間08分12秒)は意識していましたか。

溜池 いえ、タイムに関してはまったく。藤原さんの中大記録も正直知りませんでした。今回はしっかり順位を取ることだけを考えていましたね。次がMGCになるのか別のマラソンになるのか分かりませんが、トラックをしっかりやってマラソン、というパターンが自分には合っていると思うので、それをするためにもここで6番に入ることが必須でした。それを達成できて今回は満足しています。

――トラックをやりながらMGCに向かって行くのでしょうか。

溜池 マラソンだけやるのでなく、トラックもしっかり戦える選手になりたいと思っています。5000mもやりますし10000mもやります。年齢を重ねたらマラソンの方が増えていくと思いますが、まだトラックでも戦えると思っているので、自分のなかでは両方を絶対にやりたいと思っています。

――箱根駅伝の後、練習ができなかったというのは、計画段階からあまりやらない予定だったのか、やろうと思ったけどできなかったのでしょうか。

溜池 予定どおりの練習はできたのですが、もう1カ月あればもっとしっかり走れたんじゃないか、というところはあります。3週間の練習だったことを考えれば、十分な結果だったと思っています。

――その練習でここまで走ることができたのは、夏に走り込みができていたからですか。

溜池 そうですね。夏にしっかり走っていたこともありますし、箱根駅伝もそれなりに走ることができました。夏にしっかりやってきたことと、箱根までの期間の余った力が、今回出せたんじゃないかと思います。

――箱根駅伝後の3週間で、40km走は行っていますか。

溜池 はい。40km走をしましたが、1週間休んだ後すぐだったので、それほど質の高い40km走ではありませんでした。そこは少し不安な部分でしたが、それなりに走ることはできたのでよかったです。

――箱根駅伝の悔しさは、吹っ切れた状態でマラソンに取り組めたのでしょうか。

溜池 自分は4年生なのでもう箱根駅伝にはチャレンジすることはできません。箱根駅伝は優勝と2区区間賞を目指していたなかで、チームは5位、個人は区間6位に終わってしまいました。リベンジはできないので、自分のなかではよくやったというか、「4年間やりきった」とごまかしていたのですが、やっぱり勝ちたかったです。そういう悔しさはあったので、今回しっかり6番に入ることができたのはよかったです。

――箱根駅伝2区では痙攣があった?

溜池 権太坂の下りで攣りかけた部分がありました。そこまでは予定どおりのラップで行けていましたが、難しい……悔しいですね。

――(3位に入った青学大の)黒田朝日選手(4年)に対しての思いは?

溜池 今の段階では格上の選手と受け容れています。これからはしっかり、上の選手に並べられるように頑張っていきたいです。

スピードを磨きつつ、まずは脚づくりを

――MGCをこのタイミングで獲得できたことで、今後どういったトレーニングに重点を置いてやっていきますか。

溜池 今回は35km以降で離れてしまって、まったく脚が動かず勝負になりませんでした。箱根駅伝に向けて夏に脚づくりは行ってきましたが、マラソンだけを意識した練習期間が1月の3週間だけだったので、そこがそのままレースに出てしまったと思っています。卒業後はSGホールディングスに所属させていただきますが、中大を拠点に練習させていただくので、中大の持ち味であるスピードをもう一度来シーズン磨きつつ、まず脚づくりというところをしっかり行います。スピードと距離をうまくく掛け合わせて、MGCに向けてやっていきます。


日本陸連の高岡寿成シニアディレクターよりMGCファイナリストの切符を手渡された。ロス五輪出場をかけたMGCは、2027年10月3日(日)、愛知県名古屋市で開催される

――自身の可能性が広がった、と感じられたりしたところがあるでしょうか。


溜池 選ばれるかどうかは分かりませんが、次のオリンピックの選考会に出場できる、戦うことができるということは、自分にとって選択肢が増えました。最終的に自分の競技人生は、マラソンでしっかり優勝して終えたいと思っています。まずはマラソンの戦いを経験することが重要でした。1回目より2回目の方が戦っていけると思うので、今回こういう結果で終わることができて少し安心しています。来シーズンからはマラソンだけでなく、5000mでも10000mでも、(代表選考など)そういうところを目指しています。

もちろん今回、正直悔しい思いをしたので、スピードと持久力というところをしっかりやっていきたい。何が自分にとってマラソンを成功させるための正解なのか分かりませんが、いろんなことを経験したり、たくさんの方に話を聞いたりして、これからの自分の陸上人生をもっと豊にしていきたいです。

――マラソンの魅力を感じられた部分はありましたか。

溜池 初めてで本当にキツかったんですが、給水が取れなかったときに他の選手からいただいたりして、トラックでは味わえないような要素をマラソンでは経験できました。すごく楽しい2時間だったと思えたので、次はもっと先頭の方で、できるだけ長い時間強い選手と一緒に走れるように頑張って行きたいと思います。

ためいけ・いった●2003年9月23日、滋賀県生まれ。野洲北中(滋賀)→洛南高(京都)→中大。卒業後はSGホールディングスに所属し、中大を拠点に世界を目指す。

構成/寺田辰朗 写真/上野弘明、JMPA

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