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2026-02-13

【連載 大相撲が大好きになる 話の玉手箱】第35回「景気のいい話」その3

平成30年秋場所6日目、千代大龍は全勝の横綱稀勢の里を破って、5年ぶり3個目の金星を獲得

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新しい年がやってきました。
身も心もリフレッシュして再スタート、といきたいところで、景気のいい話はありませんか。
大相撲界で景気のいい話、と言えば、やっぱり懸賞でしょうか。
令和2年初場所から「ポケットモンスター」とのコラボによる懸賞も倍増し、力士たちは分厚くなった懸賞の束を手にほくほく顔でした。
1本につき7万円(懸賞袋の中は3万円、現在は1万円)。
こんな心、いやフトコロの温まる話はありません。
そんな懸賞の、さらに景気のいい話を集めました。
※月刊『相撲』平成31年4月号から連載中の「大相撲が大好きになる 話の玉手箱」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

懸賞41本をゲット

平幕力士が横綱を破って挙げる勝ち星を「金星」と言います。ご存知ですよね。毎場所、褒章金が4万円アップするという実利もあるが、なんと言っても番付の最高峰を食った証だから、気分が違います。経験がないので、想像するしかありませんが、きっと天下を取ったような心持ちなんでしょうね。
 
平成30(2019)年秋場所6日目、ここまで5戦全敗だった前頭2枚目の千代大龍は、対照的に初日から負け知らずの横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)と対戦。強烈な突っ張りで先手をとると、反撃に転じようとするところをイナし、さらに横向きになったところを一気に押し出した。どっちが全勝かわからない、会心の相撲だった。
 
平成25年名古屋場所で日馬富士を破って以来、5年ぶり、通算3個目の金星ゲットである。まあ、勝った千代大龍が喜んだのなんの。まるで100メートル競走でもしているような勢いで支度部屋に駆け戻って来ると、右手につかんだ懸賞の束をかざしながらこうまくし立てた。

「今夜、師匠や部屋の関取衆と焼き肉に行きます.お金は全部、ボク持ちです」
 
この日、獲得した懸賞は計41本。手取り123万円だった。これだけ手にすれば大食漢が少々、来てもビクともしない。ちなみに、この場所の九重部屋の関取は5人だった。それにしても、こんな気っぷのいいセリフ、言ってみたいものですね。きっと気分がスカッとしますよ。

月刊『相撲』令和4年2月号掲載

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