5月12、13両日、大阪・南港のATCホールで開催された「イベントツール ウエストジャパン2026」に大阪プロレスが出展した。これは企画・制作、運営、宣伝・広報、広告、装飾、遊具、キャラクター、体験イベントやゲームプロデュース、予約受付システム、来場者アンケートで得た情報の収集・分析、スタッフのユニフォームなど、さまざまな関連業種が集まる西日本最大級のイベント・販促業界のための見本市。2015年から続いているイベントで、プロレス界としては大阪プロレスに初めてオファーが寄せられ参加することに。 大阪プロレスでは年間約140大会を開催しているが、そのうち“本戦”である通常興行は2割程度。それ以外は“売り興行”。とはいえ、これまでのように地方プロモーターに興行パッケージで販売するのではなく、ショッピングモールや住宅展示場、レジャー施設、寺社の境内など、イベントの集客コンテンツとして活用されている。
しかしながら、これまで大々的にプロモーションしてきたことはなく、実績をもとに担当者に営業をかけて活動を広げてきた。そういう意味では大阪プロレスにとっても見本市への出展は初の試みである。
イベント2日目にはゼウス社長、ブラックバファロー営業部長、宮尾信次郎統括部長が基調講演をおこなった。講演タイトルは「リングの設置できないスペースでも開催可能! 集客コンテンツとしてのプロレス活用法」。
言葉で説明するよりも実際に見てもらうのが手っ取り早いと、会場内に用意されたPRステージ前にマットが敷かれた。
リングを設置するとなると、その大きさから少なくとも8メートル四方、高さ4メートル半ほどのスペースが必要。その広さが確保できないとなるとイベント開催は見送らなければならない。
せっかくのビジネスチャンスを逃すまいと考案されたのがマットプロレス。大阪プロレスでは3メートル四方の専用マットを製作。通常のリングと比較すると4分の1の面積。フロアに直接敷くため、低い天井であってもプロレスを展開できる。
会場に「まもなく大阪プロレス・ゼウス社長による基調講演がおこなわれます」とのアナウンスが会場に流れると、PRステージ前に人が集まってきた。各出展ブースの持ち場を離れたスタッフも大勢いた。
簡単に大阪プロレスの活動を説明した後、通常のイベントと同じように宮尾リングアナが前説を始める。すると、さらに人が集まり、用意されていた席は半数以上が埋まった。「プロレス」の言葉は知識として知っていても、実際に目の当たりにするのは初めて。「これから何が始まるんだろう?」といったワクワク感がその表情に表れていた。
そしてタコヤキーダー&アルティメット・スパイダーJr組vs松房龍哉&佐野蒼嵐組のタッグマッチが始まった。入場時に自然発生的に手拍子が起こり、激しい打撃技や空中殺法が飛び出すと驚きの声や歓声がわき上がる。場外乱闘ではあまりの迫力に逃げるのを忘れてしまう一方で、コミカルな要素も織り交ぜた闘いで笑いに包まれるシーンも。むしろ関係者の方が目の前で繰り広げられている闘いを楽しんでいる様子だった。
初めて参加したゼウス社長はイベントを振り返って、「ほかの業種、企業さん相手に大阪プロレスを紹介させていただいたのはこれが初めて。僕の方が勉強になりました。プロレスを主体にした小さな世界でしかイベントができてなかった。いろんなイベントツールを見させていただいて、僕たちがここに集められているイベントツールを使ったら、もっともっと喜んでいただけるものができるんじゃないかって感じました。ただ、お金はかかるでしょうけど(苦笑)」と語り、「実際に試合を見ていただいて手ごたえは感じました。それがどうつながっていくか。これをきっかけに、このイベントを主催されたテレビ大阪さん、ATCさんと何かできればいいなと思います。それには、自分たちがどうしたいか、どうなっていきたいか。2030年には大阪城ホールに進出したいですし、来年は改装なった大阪府立体育会館(第1競技場)で大会をやりたいという思いを持ってます。そのためにはもう一皮、二皮、三皮剥けないといけない。そのためにどうすればいいか。やると決めたらやるしかないんで。信念と気合で突き進んでいきます」と続け、「来年も参加したいですね」と笑顔を見せた。
ゼウス体制になって5年目に突入した大阪プロレス。地域密着団体として昨年には再始動当初に掲げた大阪・関西万博での大会を成し遂げ、現在は大阪い限らずで兵庫や京都、奈良と関西だけでなく、岡山や愛知などにまで活動を広げている。
プロレス団体としては新たなアプローチとなった「イベントツール ウエストジャパン」出展。ここで得た接点が、どのような広がりを見せていくか。
橋爪哲也
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