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2026-06-26

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GLEAT7・1有明でカズ・ハヤシが一夜限定復帰する理由

限定復帰するカズ・ハヤシ

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2024年7月1日の3周年記念大会(TDCホール)で32年におよぶ現役生活に終止符を打ったカズ・ハヤシはその後、執行役員として会社に尽力してきた。そうした中で、いきなり組まれた限定復帰戦「カズ・ハヤシ&田中稔vs丸藤正道&鈴木鼓太郎」。引退ロードで対戦を望みながら実現せぬままに終わったプロレスリングNOAHの丸藤との再会が注目されているが、本人はどのような思いで一夜限りながらもリングに上がることを決意したのか?(聞き手・鈴木健.txt)

――7・1SGCホール有明での限定復帰が発表されたあとの周囲のリアクションはどんなものでしたか。

カズ いや、いい反応ばっかりでしたよ。頑張って、楽しみにしていますと、そういう声しか私のもとには入ってきていません。

――今回の一夜限りの復帰というのは、最初の時点でこのカードとして提示されたのか、それとも5周年記念大会だからという理由で決まったのか、どちらだったんでしょう。

カズ 一緒ですね。発表された日の1週間ぐらい前だったかな、土曜か日曜で会社にいなくて、電話で鈴木社長から「試合できます?」って打診があったんですけど、その中で丸藤さんとやりませんか?っていう流れになって。即答でした。

――復帰戦が即答!

カズ 会社のためだったら、やりますよ。だからこれは会社業務の一環としてやるようなものです。もちろん丸藤さんと対戦できるのであればというのもあったけど、まずは自分がGLEATのためになれるかどうかですから。

――一プレイヤーとしてよりも愛社精神の方が前に来るという。

カズ そうじゃなかったら、話をされた時にいろいろ考えたと思うんです。体調は大丈夫なのか、受け身はとれるのかとか。でも、そういうことを考えるよりも先に会社のことを思ったら、ここはやるだろうってなりました。プロレスラーを引退してGLEATの社員としてのセカンドキャリアをスタートさせた時点では、自分が社員になることがGLEATにとっていいことなのか悪いことなのかまではわからなかったんです。即戦力になれるかなんて、わからないじゃないですか。だから愛社精神というよりは自分の意向を会社が汲んでくれた。でも今回は、愛社精神が動機になっている気がします。

――現実問題として、準備は必要ですよね。

カズ もちろん。社長も「無理であることは重々承知しておりますが…」という言い方でしたしね。2年間、プロレスに関することは何もやってこなかったけど、やれる自信があるかどうかよりも、目の前にある7月1日に向けて練習をできる限りやっています。稔さんと練習して追い込んでもらっているんですけど、始めた時は筋肉痛どころの騒ぎじゃなかったです。

――この2年間で、復帰したいと思ったことはなかったんですか。

カズ ないない。引退したあとに選手たちの試合を見るとまたやりたくなるのでは?ってけっこう言われたんですけど、それがまるでなかったんです。やりきった…ってよりも、次にいこう、それだけだったから。プロレスラーの次はプロレスに関わる仕事。最後の試合が終わった時点で、もう次っていう感覚でした。

――この2年間はどんな業務をやってきたのでしょう。

カズ いろいろとやらせていただきました。一つの興行をちゃんと最初から最後まで…お客さんに入り口から出口まで楽しんでもらえるようなものを作るということです。ほかには選手が安全に試合をできたり、トレーニングできたりするための環境作り。それを僕一人でやるんじゃなく、リデットエンターテインメントの社員さん方がいるので一緒にやっています。会場でしかお客さんには見られていないですけど、それ以外のところでもいろいろあるじゃないですか。チケットに関して、営業もそう、たくさんあることをやる一人のスタッフです。

――プロレスラーを続けていたら得られなかったものは何かありましたか。

カズ どうしてもプロレスラーだと“個人”になるから、スタッフ間の信頼関係って見えにくいじゃないですか。そこに関しては一緒に愛を持って一つの興行を形にしていく中で実感できています。より、チーム的なものは味わえている。助け合ったり、声をかけ合ったりすることで物事が進んでいく環境ですよね。こっち側に回ったことによって実感できるようになって、なおかつスタッフ一人ひとりも愛を持って興行を成り立たせようと努力しなければできないんだっていう当たり前のことを、日々感じている次第です。

――それで自分もやらなければと、Xにハイテンションなアピール動画をアップするようになったんですか。

カズ 引退した年末のビッグマッチ(12・30TDCホール)に向けて、僕の顔を出して宣伝してくださいと社長に言われたのがきっかけでした。その時点でもまだ会社に入って手探り状態だったんですけど、顔を出してやっていいのかと思って。やるならガッチリとやらないと伝えたいものも伝わらないじゃないですか。それでちゃんと真面目にやろうとなりました。これはプロレスから教わったことですけど、みんなと同じことをやっていたらダメなんですよ。自分のオリジナルの技を考えたり、オリジナル入場テーマ曲、マイクパフォーマンスのどれもが個性にあふれていたりしないと届かない。

それでまずは個性を作らないといけないということから考えて…まあ、格好だったり喋り方であったり、あとは人がやらないことを採り入れて、ああなったんです。これもプロレスからの学びですけど、一生懸命! カッコ悪いことでも一生懸命やっていればカッコよく見えてくる。ふざけてやっているのではなく、一生懸命に宣伝したいという気持ちだけを出しているだけなんです。

――それで、その告知動画を撮影するたびに鈴木社長を呼び出しているんですよね。

カズ そうです。最近は、選手も出るようになりましたけど。社長を呼び出すと、なぜかレスラーもついてくるようになりました。会社近くの皇居前なんですけど、あそこが僕的になぜなのかものすごいパワースポットに感じていて。というのも、そこで撮るとチケットの売れ行きが伸びるんです。

――7月1日の試合の方も、あのテンションでいくつもりですか。

カズ 何十年もやっていると力の入れ方や分散の仕方というものが感覚でわかっていたと思うんですけど、今回に関しては最初から飛ばしていくでしょうね。別モノになると思います。ベースは過去に培った部分ですけど、闘うペースとかそういうものに関しては、最初からガンガンいかなくちゃというようになりそうなんだよなあ(自分へ言い聞かせるかのように)。だって、急にインサイドワークとかそういうのは思い出せないもん。受け身とかは練習を積むうちに体が思い出してくるけど、インサイドワークは実戦から離れるとパッと出てこない。

――あと、ブランク明けの試合でカギを握るのは、攻める動きよりもむしろ相手の技を受けた時の体の耐久力ですよね。

カズ 2年間、プロレスの技を受けていなかったですからね。これは復帰戦をやる前から感じていたことですけど、痛さって慣れるものなんですよ。プロレスをやっていた頃なら痛いなんて感じなかったこと…日常の中で、ちょっとぶつけたりするものじゃないですか。そういうのも「うわっ、痛っ!」って声を出しちゃうようになって、プロレスラー時代はある意味免疫ができていたんだなって思いました。今は抜けまくりで、どこかにぶつけた時だけじゃなく、腰痛だったり頭痛だったりも堪えるようになりました。

――それはプロレスをやめたからというよりも、年齢からくるものなのでは。

カズ 昔の後遺症です。腰も首も(不調を)持っているんで。とはいえ、7月1日までは一試合もやらないから戻るはずがない。だから、痛い思いをすることに対する覚悟を相当決めて耐久するしかない。やるからにはその時点での100%を出し切るつもりですけど、こればかりはやってみるまでわからないですね。どんな結果になっても、一回こっきりですから。

――仮に「会社のためにもう一度出てもらえませんか?」と打診されたらどうしますか。

カズ 、僕は鈴木社長、言わないと思いますけど。だから会見でも言ったように僕の中のテーマは「続きのないプロレス」。現役の人たちは勝っても負けても、チャンピオンになってもなれなくてもその次を見せていくものですけど、僕の場合は一話完結。引退前に闘いたい相手として言いながら実現しなかった丸藤選手と組んでくれたことは本当、鈴木社長とプロレスリング・ノアさんに感謝しています。

――当時、丸藤選手の名前を出していたんですね。

カズ 厳密には鈴木社長に言っていただけで、表には出していなかったです。タクシーに乗っている時ですね。引退までにやりたい選手の名前を何人か出した中に、丸藤さんもあげて。

――それはやはり、2009年2月6日の世界ジュニアヘビー級戦が忘れられなかったからですか(全日本プロレス在籍時、ノアに流出していたジュニアの至宝をカズが奪回。ベストバウト級の内容に、今なお語り継がれている)。

カズ 自分の中でもいい試合として残っていて、かつ試合を楽しめた相手として名前が出たんだと思うんですけど…確かにあの一戦はジュニアの枠を超えたものになったと思うし。というのは、当時の全日本でジュニアが後楽園のメインになることはなかったですから、そこはブチ壊せたと思うんですよね。札止めになるほどみんなが期待してくれたし…話しているうちに思い出したんですけど、僕たち二人も闘いながらそのお客さんの期待感に応えようとしていたんですよ。だから、自分の引退ロードの中で最後に丸藤選手とは絡んでおきたかったんですけど、思っていた以上にあっという間にすぎていってタイミングがなかった。僕は会社間の関係というものがどういうものなのかはわからなかったですけど、おそらくあの時点では難しい状態だったんでしょうね。

――丸藤選手との再会ばかりに目がいきがちですが、そのパートナーが鈴木鼓太郎選手というのも気をつけなければなりません。

カズ もちろん。言うなれば、向こうはノアにゆかりのあるチームで、こっちはあの頃の全日本ジュニアにいた二人。2009年はシングルでの全日本vsノアだったけど、今回はそのタッグマッチ編みたいな感じですよね。確実に、この日にしか見せられないものになります。その中で、一日限定復帰の意味を試合の中で見せたい。頑張れと言ってくださる方に対してその気持ちに応えることも、復帰に対し否定的な方にもなぜ僕が闘うのかを伝えたいです。

――団体として5年間継続できたことに関してはどんな思いですか。

カズ これは続いてくれていることに感謝なんですけど、5年経つよりも先にGLEATという時代を創ってきているなという気がします。プロレス業界的にはちょっと特殊な存在であるとか、世間の認知度的にはまだまだ上を目指していかなければならない立場ではありますけど、スピード感はつかめています。今は、ここだけを見ていればすべてを知ることができるというメディアが少なくて、逆に見る対象がたくさんある中でも、GLEATは浸透度のスピードが出てきている感覚が僕はありますね。そういう下地はこの5年の中で創れたんだから、あとは選手やスタッフが熱を持って進んでいけばさらに広がっていくと信じているんで。その中で5周年大会はより多くの人たちに見てもらえるチャンスじゃないですか。ここで勢いをつけられたら、一気にいけると思うんですよね。

――SGC HALLというプロレス初進出の会場でやるだけでも、注目度は上がります。

カズ プロレスって試合もそうですけど、会場の雰囲気も楽しむ対象でしょう。これまでのプロレス会場とは明らかに違うものが味わえるので、それを楽しみに足を運んでいただくのもありだと思います。本当にね、みんなが「GLEATを応援してよかった」と思ってもらえるようにという姿勢で、7月1日に向かっています。その中で、もしもカズ・ハヤシが試合をやるからいってみようという方がいるのであれば、これをきっかけにGLEATを好きになっていただきたいです。

――ちなみに、コスチュームは手元に残してあるんですか。

カズ コスチュームは…ほとんどあげちゃいました。

――じゃあ、どうするんですか。

カズ どうしましょう? 全然考えていなかったです、ウハハハハハッ! そこも、僕の思いを入場時から見せていきますよ。続きのないコスチュームで出ます。

BBM

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