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2019-09-14

相撲編集部が選ぶ秋場所7日目の一番 隠岐の海(小手投げ)妙義龍

6日目を終えて全勝は隠岐の海ただ1人で、1敗で関脇以下7人が追う展開となった。今場所は関脇以下の力士から優勝者が出そうな雰囲気だ。

※写真上=隠岐の海が1敗の妙義龍を小手投げで降し、ただ一人全勝をキープした
写真:月刊相撲

 全勝の隠岐の海は1敗の妙義龍と対戦。低く当たった妙義龍が左を差すと右も差し込んでモロ差しを果たす。隠岐の海は左右から抱え込んで防戦。懐の深さを生かして懸命に相手の寄りをしのぐ。土俵際、右からの小手投げで妙義龍を転がし、全勝を守った。初日からの7連勝自己新記録だ。

「今日は内容がよくないけど、集中してやれた。たまたま勝ってるだけですね」と隠岐の海。

 しかし、「せっかくのチャンスですから、自分の相撲に集中してしっかりやりたい。自分の思うようにやりたい」と気持ちを引き締める。

 幕下の頃から大器と言われていた隠岐の海だが、もう34歳になった。最近は巡業の稽古もよくやるようになってきて、それがこの年齢まで活躍できる要因だろうが、若いころからがむしゃらにやっていれば、大関に上がるぐらいの素質はあった。

 本人が言うように、今場所は白鵬が休場し、上位が崩れているので優勝のチャンスである。鶴竜が3敗となり、1敗力士も御嶽海、明生、石浦の3人だけとなった。

 八角部屋悲願の初優勝に向けて、「気持ちで負けないようにしたい」とベテランが残り8日間に挑む。

文=山口亜土

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