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2026-08-07

【陸上】U20世界選手権 「悔しさ」が原動力 女子100mHの二階堂咲が世界の舞台で「自分の走り」をする

今季13秒29をマークした二階堂が「悔しさ」を原動力に世界に挑む(写真/牛島寿人)

8月5日からU20世界選手権がオレゴン(アメリカ)で開催。代表に選ばれた高校生はインターハイを回避して、U20世界選手権に出場する。世界に挑む日本代表選手のなかから、注目選手を紹介していく。

世界に挑む高校最後の夏

女子100mHで今季5月に13秒29(当時高校記録タイ)をマークした二階堂咲(神戸山手グローバル高3年・兵庫)。昨年立てなかったインターハイの表彰台を目指して、技術的な課題に向き合い、力不足を自覚していたスプリントも磨いてきた。近畿大会も快勝し、全国上位のライバルたちと勝負するインターハイに向けて、「強い子たちと一緒に走ったらどうなるんだろう」と楽しみに準備していた頃、U20世界選手権に出場するチャンスが巡ってきた。高校最後の夏は、世界に挑む夏になる。

今季の記録躍進の原動力は「悔しさ」だ。二階堂は昨季、13秒6台・5台など何度も全国トップレベルの記録で走ったが、いつも同じ兵庫県の井上凪紗(滝川二高、現・青学大1年)と福田花奏(滝川二高2年)の2人が前にいた。自己記録を更新していくうれしさはあったが、勝つ喜びは手に入らなかった。

「とにかく悔しかったです。負けず嫌いなところがあるから。周りにめっちゃ強い子がいたら、絶対に負けたくない、勝ちたいっていう気持ちが前面に出ます。その気持ちの強さは私のいいところかなって思います」

負けん気の強さを火とするなら、何度勝負しても勝てない悔しさが油となって注がれ、二階堂は充実した冬期を過ごした。特に「苦手な抜き足を前に持ってくるように」と練習を重ねてきた。抜き足になる左足の着地点が「ちょっと向こうにいった感じ」と改善を実感しているが、インターハイ出場を懸けた近畿大会を13秒51で制した際は「抜き足を前に持ってくるのも降ろすのも遅かったので、そこを修正していければいいなと思います」とコメントしていた。

二階堂はどんなレースでも「自分の走りをちゃんとできるように」を心掛けている。もちろん、海外レースで「自分の走り」は容易ではない。それでも、二階堂が「今まででベストかな」と言う13秒29のレース——1拍も遅れずスタートし、中盤で出したスピードを最後までキープする——を再現できれば、ひとつ上のラウンド進出、さらなる自己ベスト達成の展望が開ける。今夏のインターハイでは実現しない、13秒20の高校記録保持者・藤田紗季(敦賀高2年・福井)との競演を、U20世界選手権の決勝でかなえてほしい。

文/中尾義晴 写真/牛島寿人

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