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2026-08-28

【連載 大相撲が大好きになる 話の玉手箱】第40回「聞いて納得」その3

平成29年秋場所千秋楽、9回目の優勝を飾った日馬富士を家族が祝福

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力士たちが取組後にもらすコメントは実にスッキリしています。
言って納得、聞いて納得、言い得て妙の名コメントがわんさかです。
エッ、どんなものがあったかなって。
分かりました、ほんの一部ですが、紹介しましょう。
※月刊『相撲』平成31年4月号から連載中の「大相撲が大好きになる 話の玉手箱」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

4金星献上で優勝

大相撲ほど、お酒が似合う競技はありません。それも日本酒ですね。力士たちは、負けてはゲン直しと称して飲み、勝っては祝杯をあげる。
 
ところで、横綱にはさまざまなプレッシャーがのしかかるが、平幕に負ける金星献上もそのひとつだ。単に黒星を喫するだけでなく、1つに付き、毎場所10円(実際は4千倍の4万円)もの財政負担を相撲協会に強いるからだ。
 
平成29(2017)年秋場所は白鵬、日馬富士、稀勢の里(現二所ノ関親方)、鶴竜(現音羽山親方)の4横綱のうち、日馬富士を除く3横綱が休場、さらに大関の髙安、照ノ富士(現伊勢ケ濱親方)まで途中休場する、異例の上位陣ご難の場所だった。残る日馬富士も下位力士たちの追い上げを一人で受けるかたちで、なんと10日目までに4敗。それもすべて平幕力士に負ける金星だった。協会の負担は大だ。
 
しかし、終盤、よく盛り返し、千秋楽、一時は3差をつけて独走をしていた豪栄道(現武隈親方)に本割、優勝決定戦と連勝してついに大逆転優勝。翌日の優勝一夜明け会見に現れた日馬富士の目はまだ祝杯の名残で真っ赤だった。
 
ただ、その口をついて出たのは4個の金星献上の反省ばかり。

「終盤まで優勝を意識するどころではなかった。言い訳ができる数じゃないもんね。そういう意味でも、大変な場所だった。とにかく気持ちだけでも負けないように、必死に前を向いて相撲を取りました。これで9回目(の優勝)。こうなったら、早く二ケタに乗せたい」
 
と心苦しかった胸のうちを切々と明かし、最後にこう言って腰をあげた。

「いろいろあったけど、やっぱり優勝して飲む酒はおいしいね。夕べはおいしくいただきました、ハイ」
 
そんな酒、いっぺん飲んでみたいものです。

月刊『相撲』令和4年7月号掲載

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