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2026-09-13

【アメフト】Xプレミアで異例の試合中止 オービックの「プロ契約違反問題」巡り 富士フイルム海老名「棄権」扱いに 

Xプレミア オービック 対 富士フイルム海老名戦が試合中止となり、スタンド入り口に貼られた告知。この告知はXリーグが準備したものではないという=海老名公園陸上競技場で、撮影:小座野容斉

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国内アメリカンフットボールの最高峰「Xリーグ プレミア」第6節で、異例の事態が起こった。9月13日のオービックシーガルズ対富士フイルム海老名ミネルヴァAFC(海老名公園陸上競技場)が試合中止となった。

Xリーグ(日本社会人アメリカンフットボール協会)関係者によると、試合中止の決定は9月13日午前。富士フイルム海老名の松井孝夫GM(ゼネラルマネージャー)が「試合延期」として申し入れてきたという。Xリーグは渡部滋之執行本部長(Xリーグ前理事長)と、土屋雄嗣ゲームコミッショナー、興行企画部側の2人が対応した。

富士フイルム海老名サイドの「試合延期」申し入れに対し、Xリーグは「延期ではなく中止」として扱い、富士フイルム海老名も了承したという。したがって、このカードがリーグ戦として今季どこかで開催されることはない。

Xリーグは13日午後、公式HPで、

「試合を楽しみにされていたファンの皆様、開催に向けてご準備いただいた関係者の皆様、パートナー企業の皆様をはじめ、Xリーグを支えていただいているすべての皆様に、多大なるご心配とご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます。」と謝罪。そのうえで、


「競技上の取り扱いについては、競技運営規程に定める取り扱いに基づき、オービックシーガルズの1対0の勝利といたします」と発表した。公式規則第8篇第1章第2条「没収試合」に基づく判断だという。


オービックシーガルズは公式HPで
「本日の試合を楽しみにしてくださっていた皆様、会場までお越しいただいた皆様、また開催に向けてご尽力いただいた関係者の皆様に、多大なるご迷惑とご心配ををおかけいたしましたことを、深くお詫び申し上げます。」と謝罪。

富士フイルム海老名も同日、公式HPで、
「本日、会場にお越しいただく予定であった皆様、オンラインでの視聴等をご予定いただいていた皆様には、直前のご案内となりましたことも含め、多大なるご迷惑をおかけいたしますことを深くお詫び申し上げます。」と謝罪した。

■富士フイルム海老名など7チーム、オービック「プロ選手問題」で申入書
Xプレミア オービック 対  富士フイルム海老名戦が試合中止となった海老名公園陸上競技場=海老名公園陸上競技場で2026年9月13日午後2時、撮影:小座野容斉

富士フイルム海老名は、Xリーグ プレミアに所属する7チーム合同で、8月末に明らかになったオービックシーガルズの「プロ選手契約の人数制限に関する疑義」について、Xリーグ・同懲罰委員会・オービックシーガルズの3者に、5項目の質問や要望などからなる共同申入書を提出。9月11日17時までの回答を求めていた。

これに対するXリーグやオービックシーガルズからの回答は不十分だったことで、「公平な環境下での試合実施が困難」と判断し、今回の試合中止につながったとしている。富士フイルム海老名は、チームの公式ホームページ上で、この間の経緯について説明している。

Xリーグは「競技運営規程 第26条(プロ選手契約)人数制限の違反」がオービックシーガルズに存在することは認め、共同申入書についても、調査・対応を進めてきた。

しかし同時に、公式戦の開催と、この事案の解明は別で、共同申入書への回答が試合開催の条件にならないことを、富士フイルム海老名サイドに説明してきたという。

Xリーグによると、富士フイルム海老名を含む7チームからの「共同申入書」に対する回答は、懲罰委員会(会長は島居浩司・Xリーグ副理事長)が担当しており、マンパワーの問題もあって、調査がなかなか進んでいないのが現状。ただ、7チームに対して無回答というわけではなく、可能な範囲で回答をしてきたという。

Xリーグが13日深夜に今回の事案について公式見解をリリースなどで公表した。
「富士フイルム海老名Minerva AFCの本行為については、懲罰処分の要否を含め、競技運営規程等に基づき速やかに審議を行います」
「オービックシーガルズにおいて認定された規程違反を重大な問題として受け止めています」「一方で、オービックシーガルズに対する懲罰処分と、加盟チームが公式戦に参加する義務は、競技運営上、別個に取り扱うべき事項」

[加盟チームがそれぞれの判断によって公式戦への参加・不参加を決定することは、リーグ戦の公平性および安定的な運営を損なう」
「規程違反やその重大性を軽視するものではありません。リーグには、規程違反について適切に調査・処分する責任と、定められたルールのもとで公式戦を成立させ、競技の公平性を維持する責任の双方があります」
としている。

Xリーグは9月13日夜9時から緊急の理事会を開き、対応を協議したという。



■オービックのプロ選手契約人数違反とは
Xプレミア オービック 対  富士フイルム海老名戦が試合中止となった海老名公園陸上競技場=海老名公園陸上競技場で2026年9月13日午後2時、撮影:小座野容斉


オービックシーガルズのプロ選手契約人数制限の違反は、8月28日にXリーグが認めて公表した。

今季から始まった、Xリーグプレミアは、戦力均衡化を目指し、プロ選手数を各チーム4人で統一したが、規程違反の疑いが払拭されなかったため、リーグ理事会において協議して、懲罰委員会を発足。調査・審議を行った。

そして、プロ選手契約人数制限の違反が認められたとして、シーガルズに8月28日付で懲罰通知書に基づく処分をくだした。選手1名が厳重注意、並河研代表と古谷拓也GM(強化部長)は資格停止1カ月となった。


さらに、9月11日には、プロ選手の疑義に関する調査・協力に対して義務違反を行ったとして新たな処分が下された。

「並河代表と古谷GMは、Xリーグの調査に対し、事実に反し、あるいは不合理又は相互に矛盾する複数の資料の提供及び説明を行い、また、当協会の調査に対し、非協力的な対応を行ったものと判断し、もって、競技運営規程第27 条(調査及び協力義務)に違反したものと認定」。

並河代表と古谷GMは、無期限の資格停止(公式試合に関わる一切の職務を停止)処分となった。

また、並河代表は、8月28日に、資格停止1カ月の処分を受けたにもかかわらず、8月30日、オービックシーガルズ 対 エレコム神戸ファイニーズの試合会場に来場したため、資格停止処分に対する違反を認め「競技運営規程第39 条(6)NFA の規程に定めのある違反行為」として、20万円の罰金が科せられた。


さらに、シーガルズに対して、
・ 原因の究明
・ 組織体制・ガバナンスの見直し
・ 社内規程・ルールの整備

など6点について、処分を受けている並河代表・古谷GMを含まないメンバーで、改善・再発防止策の策定し、実施計画を報告するように命じた。

8月28日、9月11日の処分発表の際、Xリーグは「上記以外の事案についても引き続き調査・審議中」と補足している。

       ◇

関係者によると、シーガルズの並河代表は、Xリーグ理事長も務めているが、この問題が生じて以降は、理事長職を休職しているという。

【小座野容斉】

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