◆競泳・第95回日本選手権5日目(4月6日/東京辰巳国際水泳場)
この日は準決勝2種目、決勝4種目が行なわれ、二つ目の個人代表権を獲得した瀬戸大也(ANA)と並び、長谷川涼香(東京ドーム/日本大2年)が今大会では5人目となる世界選手権日本代表に名を連ねた。
※写真上=200m個人メドレーでは4年ぶりの自己ベスト更新となった瀬戸
写真◎毛受亮介(スイミング・マガジン)
瀬戸大也が序盤からリードを奪う展開で、ラスト50mの自由形でも粘りを見せ、1分56秒69と、この種目では4年ぶりとなる自己ベストを更新。前日の200mバタフライに続き、ふたつ目の個人種目代表権を獲得した。
前日は200m個人メドレーの予選、準決勝、そして200mバタフライ決勝と1日3レースのタフな日程をこなした瀬戸だったが、この日はこの決勝一本。その分「ウォーミングアップから集中できた。ラスト50mに体力を温存できた」と、見事なラストスパートを見せた。「前半100mのラップは54秒34で入れているのは、200mバタフライのレースにも通じる部分。この種目でも世界で戦えるよう、夏の世界選手権では1分55秒台を目指したい」と先を見据えていた。
残りは最終日(4月8日)、メイン種目の400m個人メドレーで自己ベスト更新を狙う。
リオ五輪代表の長谷川涼香が2年ぶり2度目の優勝で個人での代表入りを決めた。
昨年優勝者の持田早智(ルネサンス/日本大2年)、同じクラブの牧野紘子(東京ドーム/早稲田大2年)、この種目に参戦してきた個人メドレーのエース・大橋悠依(イトマン東進)らとの優勝争いが予想される中、長谷川は序盤から積極的にレースを展開。ラスト50mは思ったように伸びなかったが、大橋の追撃を振り切り、派遣標準IIを0秒05上回った。
「準決勝(2分7秒21)よりタイムを落としてしまったが、昨年度は2分7秒台を一度も出せなかったことを考えれば、準決勝、決勝と2分7秒台を出せているのは自信につながります」と、復活の兆しをつかんだ様子だ。
中村克がこの種目で5連覇を達成。準決勝(48秒44)よりタイムを落としたが、前半50mを23秒04で入った塩浦慎理(イトマン東進)を最後の最後でとらえて、0秒03で勝利。中村は5連覇に喜びを表しながらも「複雑です。思ったような記録でなかったので…」と反省すると同時に、夏までのさらなる飛躍を誓った。
個人の派遣標準突破はならなかったが、中村、塩浦、3位の松元克央(48秒71/セントラルスポーツ)が400mフリーリレーの派遣標準記録(一人平均48秒90)を突破を果たした。
池江璃花子(ルネサンス/日本大1年)が欠場する中、各選手の奮起が期待されたが、個人、リレー派遣標準突破者は出なかった。優勝した青木智美は400mフリーリレーの派遣標準記録(一人平均54秒42)にあと0秒03及ばなかった。
この日準決勝が行なわれた女子200m平泳ぎでは、過去2年、日本選手権平泳ぎ2冠女王の青木玲緒樹(ミズノ)が10位となり、決勝進出ならず。50m平泳ぎを欠場するため、決勝5位に終わった100mと合わせて、今大会での代表権獲得は果たせなかった。
構成◎牧野 豊(スイミング・マガジン)
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