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2018-09-07

アジア大会競泳・サイドストーリー 目指せ、東京五輪出場! 中京大1年生、イサ・アルアダウィの挑戦

※アジア大会のプールサイドにて。左から相馬、小西、アルアダウィ、中京大コーチの草薙健太コーチ

 ジャカルタでのアジア大会。今大会の日本代表に小西杏奈(背泳ぎ)、相馬あい(バタフライ)の2選手を輩出した中京大から、もう一人、出場していた選手がいる。オマーン代表のイサ・アルアダウィである。

 アルアダウィはこの春来日した1年生。生まれも育ちもオマーンだが、母親が日本人で、中学2年までは学校を終えたあと、日本人学校に通い、日本語も学んでいた。水泳は幼少のころから親しみ、中2から本格的に取り組み始めたという。

「オマーンではスイミングクラブではなく、学校単位での練習が基本です。それに加えて、選抜チームでの練習にも参加していました。日本で水泳をやってみたいと思ったのは、身体が大きくないのに高い競技レベルを誇っていて、自分もそこで練習して速くなりたいという想いがあったからです」

 学業面でも優秀な成績を収めていたアルアダウィは、オマーンの水泳協会の幹部と中京大の髙橋繁浩監督が親交があったこともあり、晴れて中京大への留学に至った。

 専門は100、200m自由形。アジア大会では100m予選でマークした53秒06(32位)が自己ベスト(本人曰くオマーン新記録)だったが、FINA(国際水泳連盟)が定めている世界大会の参加標準記録を突破したことは、まだない。ちなみに2017年世界選手権のFINA参加標準記録B(1国1名のみ出場が許される基準)は50秒64で、東京五輪時にはその基準が上がる可能性もあり、決して簡単な挑戦ではない。しかし、多くの刺激を受けながら心身ともに成長することで、目標に向かっている。

「もっと速い選手になりたいですし、FINAの参加標準を切って、必ず東京五輪に出場したいですね」

文◎牧野 豊

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