※男子100mバタフライで高校新を樹立、昨日の200mバタフライに続いて優勝を果たした石川。たたき出した51秒92で今季日本ランク2位に躍り出た
写真◎榎本郁也/スイミング・マガジン
大会3日目を迎えたインターハイの競泳(名古屋市・日本ガイシアリーナ)は、男子1500m自由形、女子800m自由形決勝とそのほかの男女個人4種目で予選・決勝が行なわれ、男子100mバタフライで石川愼之助(愛知・中京大中京3年)が51秒92で泳いで今大会初の高校新記録を樹立、会場をおおいに沸かせた。
大会3日目にしてとうとう出た高校新。樹立したのは前日の200mバタフライで優勝した地元・愛知の石川だった。「200mと100mはまったく別もの」と気を引き締めて決勝に臨んだ石川は、50mを24秒31のトップでターンすると、そのまま勢いにのってフィニッシュ。後半を27秒61でまとめる素晴らしい泳ぎで51秒92をたたき出した。100mバタフライの高校記録が更新されたのは2009年のインターハイ以来。石川はこの記録により今季日本ランク2位に躍り出て、来季以降の日本代表入りを狙えるところまで一気に前進。22日から始まる全国JO杯夏季大会でのさらなる更新も期待される。
予選から大激戦となった男子100m平泳ぎを制したのは、谷口卓(東京・日大豊山2年)。50mを3番手で折り返すと一気に加速。1分1秒12をマークして初優勝を果たした。自己ベスト更新はならなかったが、2位に入った日大豊山の同級生、大倉綾太とともに日本水泳連盟が定めるジュニアエリートAを突破、同校の選手層の厚さを見せつける結果ともなった。
大会2日目に予選を行なった男女自由形長距離は決勝を実施。スタートから1位が入れ替わる展開となった女子800m自由形は、600mでトップに立った小林楓(東京・八王子2年)が逃げ切って初優勝。自己ベストを更新、日本水泳連盟が定めるナショナル標準を初めて突破した。
男子1500m自由形は、遠藤光(栃木・作新学院3年)が菖池竜輝(兵庫・報徳学園3年)とのマッチレースを制して初優勝。自己ベストを6秒55も更新する15分18秒95をマークしジュニアエリートAを突破、今後への弾みをつけた。惜しくも2位となった菖池は、800mフリーリレー予選からわずか1時間15分あまりで決勝に臨んだにもかかわらず、スタートから積極的に入ってレースを引っ張り、ジュニアエリートA突破の記録をマークした。全国JO杯夏季大会での巻き返しに注目だ。
なお、インターハイの大会レポートは、スイミング・マガジン10月号(9月11日発売)にてお届けします。
文◎佐藤温夏(ライター)/スイミング・マガジン
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