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2017-11-24

関東学生連合チーム 出走をかけた熱き戦い

2018年1月2、3日、第94回箱根駅伝に出場する全21チームのなかには、
予選会で敗退した大学の選手から選出された「関東学生連合チーム」がある。
箱根路を走る出場メンバーの選考方法は、毎年異なるが、
今年度は予選会と11月25日に行われる10000m記録挑戦会の合計タイムで決定される。
選手自身が自力で出場権を勝ち取れるガチンコレース。熱くならないはずがない。
(タイトル写真/関東学生連合チーム 近藤秀一(東大3年) 写真/小山真司)

出場メンバーは新方式で決定

 11月25日に神奈川・慶大日吉陸上競技場で行われる関東学連主催の10000m記録挑戦会。
 この大会は4連覇を狙う青学大や、今年の全日本大学駅伝を制した神奈川大、そのほかにも箱根駅伝出場校が、箱根駅伝へ向けて学内選考や調整のためにエントリーしており、ファンの間では注目の大会となっている。

 ただ、今回の最注目は、なんといっても関東学生連合チームの出場選手選考だろう。関東学生連合チームは、予選会で敗退した大学から各1名、箱根駅伝に出走したことのない選手の上位16名で編成される。
 例年であれば予選会の成績上位10名がそのまま箱根駅伝を走ることが多いのだが、前回はこの10000m記録挑戦会のタイムで出走メンバーを決めた。そして、今回は箱根予選会と、この10000m記録挑戦会のタイムを合計したもので決定するのだという。

 まずは、関東学生連合チームに選出された16名の予選会のタイムを見てみよう。
①近藤秀一(東大3年)
 59分54秒
②長谷川柊(専大2年)
 1時間00分23秒
③中島大就(明大2年)
 1時間00分34秒
④田部幹也(桜美林大3年)
 1時間00分46秒
⑤相馬崇史(筑波大1年)
 1時間00分56秒
⑥根岸祐太(慶大3年)
 1時間00分58秒
⑦金子 鷹(東農大3年)
 1時間01分01秒
⑧溜池勇太(日本薬科大2年)
 1時間01分01秒
⑨矢沢健太(芝浦工大4年)
 1時間01分04秒
⑩宮田 僚(麗沢大2年)
 1時間01分05秒
⑪阿部 涼(日大2年)
 1時間01分06秒
⑫田崎聖良(亜大2年)
 1時間01分17秒
⑬後藤蓮也(国際平成大4年)
 1時間01分21秒
⑭田島 光(関東学院大3年)
 1時間01分29秒
⑮谷野稜弥(流通経済大4年)
 1時間01分32秒
⑯河口昂平(駿河台大4年)
 1時間01分32秒

関東学生連合チームの相馬崇史(筑波大1年)。箱根予選会の成績はチーム内5位だったが、11位との差はわずか10秒。10000m記録挑戦会は箱根本戦出場を懸けたサバイバルレースとなる(写真/川口洋邦)

 以上の結果を見ると、上位3名は大きなアドバンテージを握っているが、注目は5位から11位で、その差は10秒しかない。4位から11位でも20秒差、4位から12位でも31秒差だ。逆転の可能性は十分にある。記録会ながら、箱根路をかけた熱いレースが展開されることになりそうだ。
 4位から12位の選手で10000mのベストタイムが11月24日現在、最も速いのは、⑫田崎聖良の29分43秒91。ちなみに⑭田島光はそれを上回る29分41秒01のタイムを持っている。
 順位、タイム差などを考慮した駆け引きが展開されるであろうレースは、10000m記録挑戦会10組。16時45分にスタートする。

文/早川大介

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