3月12日、福島県郡山市にて東京五輪マラソン代表内定選手の記者会見が行われた。女子は前田穂南(天満屋)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、一山麻緒(ワコール)が出席。初のマラソン代表となる3選手が東京五輪に向けての抱負を語った(記者会見要旨)。

写真上=記者会見には、東京五輪マラソン女子代表内定3選手と補欠2選手が出席。写真左から補欠の小原怜(天満屋)、鈴木、前田、一山、補欠の松田瑞生(ダイハツ)。撮影/井沢雄一郎

日々覚悟を持って取り組みたい(鈴木)

――現在の気持ちをお聞かせください。

前田 オリンピックにマラソンで出たいと思って天満屋に入ったので、東京五輪の切符を勝ち取ることができて心の底からうれしく思います。いよいよ東京五輪ということで、しっかり気を引き締めて練習していきたいと思います。

鈴木 今は日本代表としての責任や重みを感じているところです。しかし、このようにチャレンジングなことに向き合えていけることに誇りと喜びを持って、本番にしっかりと自分の力を発揮できるように日々覚悟をもって取り組んでいきたいと思います。

一山 この間、名古屋(ウィメンズマラソン)が終わったばかりでたくさんの方にお祝いの言葉をいただいて、じわじわと実感が湧いてきているところです。オリンピックに向けて、楽しみだなという気持ちと、日本代表として元気な走りが見せられたらと思います。

――本番までのスケジュールはどのように考えていますか。

前田 これから(武冨豊)監督と相談して練習をやっていく予定で、1回ハーフマラソンを走りたいと思っています。

鈴木 今後、合宿を経て、練習の過程になると思いますが、1本ハーフマラソンを走って、6、7月には集中力を高めて本番に合わせていけたらと思っています。

一山 次のマラソンはオリンピックになると思いますが、それまでにどんなレースに出るか、これから(永山忠幸)監督としっかり話をして決めたいと思います。今の時点では記録会など短い距離には出るのかなと思っています。合宿を通してケガには気をつけて、練習を積み重ねていきたいです。

――東京五輪のマラソン代表選考の方式が変わりました。その点はどのような影響を与えましたか。

前田 MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ができて、女子マラソンもすごく盛り上がってきた感じがあり、みんなマラソンに向かって切磋琢磨しながら、いい刺激をもらいながらやってこられたと思っています。

鈴木 今回の選考は本当に公平性が保たれていて、MGCも本番さながらの緊張感がありました。そのなかで自分はマラソンの怖さを知り、次への課題が見えて、次につながるものだったと思います。また、この選考を通して女子マラソン全体のレベルがすごく上がったというのを感じて、刺激を受けましたし、やれば結果が出るという勇気になりましたので、本番につなげられたらと思います。

一山 MGCに向けて取り組んできたこと、MGCのレースでも今につながるいい経験をさせていただきました。今に生かせていると思います。

――昨日、前回の東京五輪の男子マラソンに出場された君原健二さん、寺沢徹さんと話をされ、本日も円谷幸吉さんのお墓参りをされたと思います。どのようなことが印象に残り、どのようなことを考えましたか。

前田 すごい人だったんだなと思って、東京五輪に向けて私もしっかり頑張りたいと思います。

鈴木 お名前は聞いていましたが、お話をうかがって、レジェンドの方たちのレース前の行動など生でしか聞けない話もあったりして、すごく刺激を受けました。今日、円谷さんのお墓参り、メモリアルセンターに行かせていただいて、円谷さんの忍耐力であったり、そういう積み重ねることで最後はしっかりと体現できる精神を肌で感じました。より覚悟ができた、気持ちを新たにできたので、よい2日間でした。

一山 実際に話をお聞きして、すごい人だったんだなと感じていて、なかなか話を聞く機会はないと思うので、貴重な機会でした。そのなかでも円谷さんがマラソンに向けてやってきた練習メニューを見ましたが、積み重ねが大事なんだと感じました。私もこつこつ頑張っていきたいと思いました。

画像: 記者会見の前には、男女代表がそろって1964年の東京五輪男子マラソン銅メダリストである円谷幸吉さんのお墓参りをした(写真提供/日本陸上競技連盟)

記者会見の前には、男女代表がそろって1964年の東京五輪男子マラソン銅メダリストである円谷幸吉さんのお墓参りをした(写真提供/日本陸上競技連盟)

どんな展開でも自分のリズムを崩さずに(前田)

――本番に向けての目標、それを達成するために克服していくこととは。

前田 まずはオリンピックに向けて元気な状態でスタートラインに立てるように継続して練習に取り組み、8月8日に最大限に自分の力を発揮できるようにもっていきたいです。まずしっかり長い距離を踏んで、脚づくりをして、徐々にスピードをつけて質の高い練習を継続していきたいです。

鈴木 円谷さんのメモリアルセンターで、本番で自己ベストを出したのは、アベベ選手(エチオピア)と円谷さんだけだったとお聞きしました。本番に自分の力を出せれば、きっと可能性はあると思うので、そういう前例があることを自信にして、しっかりと自分の力を出せる状態でスタートラインに立ちたい。本番はあとはやるだけだと、本能に従って自分らしい走りができるようにしたいと思います。

一山 オリンピックに向けて、日本代表として走るからには、出て終わりではなく、しっかり勝負できる力を付けていきたいと思います。勝負するためには、ペースメーカーがきれいにペースをつくってくれるわけではないので、ペースの上げ下げがあったり、揺さぶりがあっても落ち着いて対応できる力をつけていきたいですし、これからスピード持久力をつけていきたいと思います。

――オリンピックでの具体的な目標を聞かせてください。

前田 自分の走りをしっかりできるように、どんな展開になっても自分のリズムを崩さずに最後まで走りたいと思います。

鈴木 レースの高速化が予想されるので、そこにしっかりと対応していきたいですし、暑さ対策などやるべきことは尽くして、最後までメダルを目指していきたいと思います。

一山 残り5カ月でずっと順調な状態が続くとは思っていません。まずはケガに十分気をつけて練習を積み重ねていくことで、スタートラインに立ったときに自信を持って走れると思うので。練習を積み重ねること。メダルを期待される方が多いと思いますが、取りたいという気持ちはありますが、堂々と言えるような自信はないので、練習を積んでいくなかで目指せる力をつけていきたいです。

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