制作の裏側を、BBMカードの編集スタッフが明らかにするこのシリーズコラム。今回は7月13日に発売された東北楽天ゴールデンイーグルスのチームパックにまつわるお話。
今回の楽天カードのインサートの1つ「RISING」では期待の若手・中堅選手をピックアップしています。「RISING」は「上昇中」を意味します。カード化対象選手は古川侑利、山下斐紹、村林一輝の3名。
楽天は開幕から則本昂大・岸孝之のダブルエースの離脱という緊急事態に陥ったわけですが、それを救った1人が高卒6年目の古川でした。
昨年も5月末から先発ローテに入って4勝を挙げていたのですが、今季は4月下旬からローテーション入り、8試合に登板し、1勝2敗、防御率6.34と数字は残せませんでしたが、苦しい台所事情の楽天投手陣を支えました。ところが、7月7日になって巨人に交換トレードで移籍することが発表されたのです。交換相手が18年イースタンの二冠王・和田恋ですから、高く評価されての移籍だと思います。巨人でも先発の機会は与えられるでしょうか。
2人目は高卒9年目の捕手・山下。今季は開幕一軍こそ逃したものの、二軍で打率.323を残して4月下旬に昇格。5月3日のソフトバンクとの一戦で8回に開幕から13試合連続無失点を続けていた甲斐野央から代打ホームラン。そのまま捕手に入って延長11回に迎えた第2打席でも再び本塁打と17年まで在籍していた古巣を驚かせました。
長年、チームの正捕手を務めてきた嶋基宏がコンディション不良で6月から1カ月間、戦線を離脱したこともあり、ベテランに代わる正捕手候補が求められているところです。山下もその候補の1人ではありますが、ここまで捕手として先発マスクは5試合のみで、代打から捕手の守備に入るというパターンが多くなっています。チームに似たタイプの少ない長打のある重厚な打者なので、レギュラー定着が望まれます。
3人目は高卒4年目の内野手、村林。開幕から守備固め要員として起用されているのですが、試合終盤に三塁のウィーラーが外れ、遊撃の茂木栄五郎が三塁に回って、代わって村林が遊撃に入るパターンが多くなっています。
今季ここまで29試合に出場していますが、打席はわずかに8。先発で出場した7月9日のオリックス戦で、ようやく今季初安打をマークしました。こういう形で使い続けるのはまだ若い同選手の成長にとってどうなのか、やや疑問ではありますが、守備で信頼を勝ち取り、レギュラー定着への足がかりとしてもらいたいものです。(しゅりんぷ池田)
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