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2020-10-28

【全日本大学駅伝展望】青学大、駒大に勢いあり。シード争いもし烈を極める

異例のシーズンのなか、競技会で好調をアピールする青学大と駒大(写真左は吉田、右は田澤) 写真/田中慎一郎(陸上競技マガジン)

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11月1日に行われる全日本大学駅伝。新型コロナウイルス禍という異例のシーズンを過ごしてきた各チームだが、2年ぶり3回目の優勝を狙う青山学院大、史上最多の12回の優勝回数を誇り6年ぶりの頂点を狙う駒澤大が軸となりそうだ。

全25校による争い

 大会は8時05分に愛知県名古屋市の熱田神宮西門前をスタート、三重県伊勢市の伊勢神宮内宮宇治橋前にフィニッシュする8区間・106.8㎞で争われる。

 コロナ禍での開催となるため、主催者側からコース沿道での観戦や応援の自粛要請が出ている。開・閉会式を取りやめるなど、運営面を含めて例年とは異なる点も多いが、選手たちはこれまで以上に強い思いを込め、熱いレースを見せてくれるはずだ。

 オープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜は編成せず、前回のシード8校に、各地区から選出された17校を合わせた25校が出場する。10月7日に最大16人のチームエントリーが終了。各区間のメンバーエントリーは10月27~29日に行われ、補員との交代は大会当日の朝に受け付けられる。

 春から各大学の活動状況に差が出ていることは否めない。それでも、9~10月の大会や記録会は活況を呈し、各校とも仕上がってきた。

優勝争いの軸は
充実の青学大と駒大か?

 覇権争いは、箱根駅伝を制した青山学院大の名がまず挙がる。前回はアンカーで東海大に逆転負けを喫して2位だったが、2年ぶり3回目の優勝に向けて順調にきている。

 10月3日の国士舘大記録会5000mでは、エースの吉田圭太(4年)が13分37秒34の青山学院大記録を樹立したのをはじめ、近藤幸太郎(2年)が13分44秒31、岩見秀哉(4年)が13分45秒80をマーク。神林勇太(4年)、湯原慶吾(3年)ら経験者も健在だ。

 主軸の岸本大紀(2年)が故障からの復帰途上でエントリーから外れたが、十分にカバーできる充実の布陣。以前と比べて平均型チームになったことから、8人のメンバー争いは近年で最も熾烈 (しれつ)かもしれない。選手層の差が出る中盤の4~6区でリードを奪いたい。

 対抗は前回3位の駒澤大だろう。学生三大駅伝通算21回の優勝のうち、全日本が12回で、大会史上最多を誇る。伊勢路に強い駒澤大の本領を発揮して、6年ぶりの優勝を果たしたいところだ。

 日本インカレ10000mで日本人トップの4位に入った田澤廉(2年)がけん引。前回はルーキーながら、7区で区間賞を取った。インカレ5000m3位の鈴木芽吹ら1年生、4位の加藤淳ら4年生も力があり、田澤を終盤の長距離区間に残しておける戦力が整う。

 なかでも、9月22日の日体大記録会5000mで13分43秒77、10月4日の多摩川五大学対校10000mで28分38秒75の小林歩(4年)がポイントになりそう。前半から青山学院大と互角でレースを進められれば、勝機はあるはずだ。

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