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2021-01-23

【女子ボクシング】30日、OPBF王者・葉月さながコスタリカで世界挑戦!

WBCミニマム級の元王者・黒木優子(左)に続きたい葉月(右)。中央は日本フライ級王者・平山夢 ※2020年1月撮影

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 1月30日(日本時間1月31日)、コスタリカ共和国・サンホセのアレナ・オクシヘノで、IBF女子世界ミニマム級王者ヨカスタ・ヴァレ(28歳=コスタリカ)に挑む、同級1位で東洋太平洋同級王者の葉月さな(36歳=YuKOボクシングフィットネス)が22日深夜、羽田空港から現地に向けて出発した。

 コロナ禍だからこそ実現した世界戦


黒木(手前)、金田マネージャー(左)と3人で向かう 写真提供_YuKOフィットネスジム

 出発当日、インストラクターをしているジャストフィットネス&ボクシングジム(福岡市南区)で出発直前の夕方まで働いてきたという葉月。「コロナ禍という状況下の中、コスタリカへ行って世界挑戦できるのは、多くの人の協力あってのものですから。しっかりベルトを持って帰ってきます」と、強い決意と自信を示した。

 元日本ミニマム級ランカーで、昨年6月に同ジムマネージャーに就任した金田淳一朗さんも「強化してきたフィジカルが驚異的な伸び幅を示している。分析を徹底的にし、戦略の擦り合わせも万全。本番で何かを起こしてくれるのでは」と期待を込める。

 ボクシングへの熱い想いを語る葉月 ※2020年1月撮影

 オファーが舞い込んできたのが昨年末。12月に決まっていた初防衛戦が延期となったことで、デビュー当初から目指してきた『世界挑戦』を諦めかけていたタイミングだったという。コロナ収束の兆しが見えない中での挑戦に、周囲からの心配や忠告も多くあった。実際に渡航日程が前倒しになり、慌ただしい出発を迎えることに。

 いつ不測の事態が起こってもおかしくない状況。それでも、「千載一遇のチャンス。コロナ禍の今だからこそ巡ってきたチャンスだと思う。これを逃したら絶対に次はない」と胸中の想いを明かした。


試合を告知する現地ポスター

 現地では、この試合の告知がテレビで流されているという。

「相手選手は国民のアイドルで、すべてを持っている人。最高級の舞台過ぎて恐縮しています」と語ると同時に、「オファーが来た当初は、試合を『絶対やる』だったが、いまは『絶対勝つ』になっています」と、不退転の決意で臨む。

 無観客を力に変えて戦う!


一昨年11月、OPBF王座を獲得したのも敵地だった 写真_BBM

 葉月は、2019年11月、廣本江瑠香(広島三栄)に判定勝利し、東洋太平洋王座を獲得した。アグレッシブに前進し、闘志溢れる好戦的スタイルの持ち主だ。13戦8勝(2KO)4敗1分。


王者ヴァレ(右)は3年前に来日し、女王・藤岡に屈した 写真_BBM

 一方、王者のヴァレは、2017年12月に来日し、藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則ボクサフィットネス、現WBA女子世界フライ級チャンピオン)とWBO女子世界ライトフライ級王座を争うも、藤岡の技術とパワーに屈し初黒星。ちなみに藤岡はこれで世界5階級制覇を果たしている。ヴァレはその後、階級を下げ、2019年8月に王座奪取に成功。今回で2度目の防衛戦となる。22戦20勝(9KO)2敗。ゴムのようにしなる左右のオーバーハンドが武器で、手数も豊富だ。


19歳の一人息子は漁師!? たくましい息子に負けられない! 写真提供_YuKOフィットネスジム

 葉月は、「アウェー戦だけど無観客試合なので、相手への声援という敵もないので集中してできる」という追い風に乗りたい。

※試合は31日午後0時から。この試合の模様は、葉月選手のFacebookページ(本名の脇山さなえで検索)に記載の方法で視聴できる

文&写真_西村華江

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