close

2021-02-19

名古屋ウィメンズ5000人規模で開催へ、春マラソンで注意すべきこと

名古屋は5000人規模での開催に

 3月14日、名古屋ウィメンズマラソンの開催が決まりました。オンライン部を併設し、リアルレースからの移行を募集した結果、5000人規模での実施となるそうです。数千人規模で一般ランナーも参加する、大都市内を使ってのロードレースは、コロナ禍以降では国内では初めてになります。 

 新型コロナウイルス感染症対策も、さまざまに講じられるのは当然のことですが、コロナ禍にかかわらず、春のマラソンには、この季節ならでは注意すべき点があります。あらためてポイントをまとめておきましょう(「クリール2020年4月号特集 春のマラソン対策」より)。

気象条件が荒れやすい春レース

 秋冬のレースと春のレースとの違いは、気象条件です。3月、4月の大会はコンディションが荒れやすく、冷たい雨や雪が降ることもあれば、強い風が吹いたり、いきなり気温25度前後の暑さに見舞われたりすることもあります。天気予報を確認しながら、当日の気象条件に合わせたウエア選択をしていくことはもちろん、どんな条件でも抵抗なく走れるように、日頃から雨のなかや風の強いなかでも(無理のない程度に)走る練習をしておくことが大切です。

晴れの日は紫外線、雨の日は防水対策

 晴れて日差しが強くなりそうなときは、キャップ、サングラス、そして日焼け止め、アームカバーなどでの紫外線対策が必要です。雨の日もまた、雨具を用意したり、キャップやサングラス(目に雨粒が入らないように)を活用したいですし、シューズに防水スプレーを施したり、スタート直前までビニール袋でかぶせて履いておいたりと、濡れて不快にならないようにしておきましょう。

暑さを想定し、発汗できる体に

 冬の寒さに慣れている体で、レース当日に急に暑くなるとしんどくなります。対策として、レース2~3週前から、週に1~2回、半身浴やサウナを活用して、汗をかける体に徐々に慣れさせておく方法もあります(もちろん体にダメージのない範囲で)。また、脱水を防ぐために、ウオーターローディングもお勧めです。レース1週間前~数日前から、水を飲む回数を意識的に増やしていきますが、電解質(ナトリウムなどの塩分)を含む経口補水液を活用するのもいいでしょう。男子1万メートル東京五輪代表・相澤晃選手(旭化成)は、前日からレース当日にかけて、経口補水液を小まめに飲んで、ペットボトル1本分を飲み干すようにしているそうです。

名古屋は路面が硬いとの声も

 春レースに限らずですが、走るレースの高低差などのコースの特徴を、事前につかんでおくことは必須です。ちなみに名古屋ウィメンズのコースは、明らかな上り坂と感じるのは33.5キロ付近のみで、ほかはほぼ平坦。序盤10キロはやや下り基調なので、オーバーペースに注意。さらに、路面のアスファルトが硬く感じるという意見が多く聞かれますから、クッション性が高いシューズを選んだり、厚めのソックスを選んだりする工夫も必要かもしれません。

 ちなみに、過去4年の名古屋ウィメンズ当日の名古屋の天気は、2017年は晴れ時々曇り、最高気温15.5度。2018年は晴れ、最高14.6度。2019年は曇りのち雨、最高11.5度。2020年は雨、最高9.5度でした。名古屋のような大規模な大会だけでなく、この春に各地のレースに出場するランナーの皆さんのご健闘と、無事、笑顔での完走をお祈りしています。

文/高橋幸司(ランニングマガジン・クリール)

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事