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2021-02-28

【陸上】全日中覇者の不破聖衣来がU20クロカンで高校全国初タイトル「精神的に成長できた3年間だった」

不破聖衣来(健大高崎高3年) 写真/上野弘明

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第104回日本選手権クロスカントリーが2月27日、福岡市・国営海の中道海浜公園クロスカントリーコースで開催され、男子10kmは3000mSCで日本歴代2位(8分19秒37)の三浦龍司(順大1年)が29分10秒、女子8kmは前回3位の萩谷楓(エディオン)が25分54秒で共に初優勝を飾った。

また同日開催された第36回U20日本選手権クロスカントリーの男子8kmは、全国高校駅伝で3区区間5位だった佐藤圭汰(洛南高2年・京都)が23分19秒、女子6kmは不破聖衣来(健大高崎高3年・群馬)が19分49秒で初優勝となった。

全日中優勝、不破聖衣来の高校3年間

2017年の熊本全日中で1500mを制した不破にとって、高校での全国初タイトルだった。

「高校最後の大会になるので、優勝したいと思っていた」

大類中(群馬)時代は2年のジュニアオリンピックBクラスを制し、3年時は全日中の1500mとジュニアオリンピック3000mで二冠を獲得した。

健大高崎高へ進学し、高1の国体は少年B1500mで2位。しかし高2の春頃から、左足のシンスプリントで思うように走れない日々もあった。

「周囲の期待やプレッシャーもありましたが、高校ではチャレンジャーとしてやっていこうと気持ちが切り替わりました」

今季はインターハイが中止となり、10月に広島で開催された全国高校大会に出場。前半から集団を引っ張る積極的なレースを見せていたが、残り1000mで周囲がペースアップすると、対応できずに6位となった。

そして12月に5000mで今季の日本人高校生トップとなる15分37秒44をマーク。「順位を残したかった」と臨んだ最後の大会で、ようやく全国タイトルを手にすることができて、「精神的に成長できた高校3年間でした。いい形で締めくくれました」と笑顔を見せた。

高校卒業後は、2016年に女子陸上競技部が発足した拓大へ進学予定だ。

「創部して間もない大学なので、部の成長に自分も貢献できるように、まずは5000mから少しずつ活躍していきたい」

154cmと小柄ながら、芯の強さを感じる走りで、学生界でもトップを目指す。

文/新甫條利子 写真/上野弘明

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